2007 Fiscal Year Annual Research Report
フィラリアーヤブカ媒介系を用いた病原体と媒介節足動物の相互作用に関する研究
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19380165
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
福本 晋也 Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 原虫病研究センター, 講師 (50376422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嘉糠 洋陸 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (50342770)
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Keywords | フィラリア / ヤブカ / 寄生虫 / イヌ |
Research Abstract |
イヌフィラリア症は予防薬の発達により、もはや驚異では無くなったようにも見受けられる。しかしながら、フィラリアは依然として日本全土に蔓延し続けており、予防薬の投与無しにはイヌの安全を確保することはできず、抜本的な対策の確立が獣医療上、至上命題となっている。そこで、申請者らはフィラリアと媒介節足動物であるヤブカの相互作用を解明することにより、イヌフィラリア症の分子基盤の理解を目指すこととした。平成19年度においては当初の研究計画に従い、フィラリア感染特異的・発現変動遺伝子ライブラリーの作成とフィラリア感染特異的・発現変動遺伝子ライブラリーのEST(Expressed Sequence Tag)解析を行った。また、二次元電気泳動法と質量分析法を用いたフィラリア感染特異的・発現変動タンパクの解析も行っている。フィラリア感染ヤブカと非感染ヤブカから、マルピギー管を分離し、メッセンジャーRNAを精製した。これを鋳型としてcDNAを合成し、フィラリア感染によって特異的に発現が増減する遺伝子cDNAを濃縮するため、感染蚊および非感染蚊から得られたcDNAによるサブトラクションを行った。得られたフィラリア感染特異的な発現変動cDNAのプールを材料として、プラスミドベクター型cDNAライブラリーを作成した。さらに、フィラリア感染特異的・発現変動遺伝子ライブラリーのEST解析を行った。本研究で用いるヤブカのAedes aegyptiに関しては、ゲノムプロジェクトが進められており、遺伝子情報を容易に入手することが可能となっている。EST解析によって得られた情報をゲノムプロジェクトデータベースと照合し、発現変動遺伝子の機能、相同遺伝子、完全な塩基配列等の情報を現在解析中であり、平成20年度において相互作用遺伝子の同定を目指している。
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Research Products
(9 results)