2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19380166
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山本 欣郎 Iwate University, 農学部, 教授 (10252123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木崎 景一郎 岩手大学, 農学部, 准教授 (40337994)
山田 美鈴 岩手大学, 農学部, 准教授 (10414012)
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Keywords | 生体分子 / エピジェネティクス / 化学受容 / 二酸化炭素 / 頚動脈小体 / 免疫組織化学 / シグナル伝達 / 獣医学 |
Research Abstract |
ラットの頚動脈小体から磁気ビーズ法によって高精度、高濃度のtotal RNAを抽出することに成功し、リアルタイムRT-PCR法によって高二酸化炭素暴露による分子発現の変動を観察した。すなわち、頚動脈小体主細胞の興奮抑制に働くドーパミンを合成する酵素であるチロシン水酸化酵素(TH)のmRNA発現を検討した。ラットを10%の低酸素環境に暴露すると6時間でTHmRNAの発現が増強することを確かめた。また、この発現増強は10%二酸化炭素を同時暴露することにより発現増強開始時間の遅延が生じることがわかった。さらに、10%二酸化炭素の単独暴露では、同mRNAの増強は生じなかった。以上のことから、高二酸化炭素による頚動脈小体化学受容細胞の高二酸化炭素による興奮は、二酸化炭素分子自身の刺激効果以外に、興奮抑制に働く分子の発現を抑制することによって二酸化炭素による興奮を増強するという機構が存在する可能性がある。現在、二酸化炭素による分子発現抑制機構を検討するために、二回増幅法を用いたDNAマイクロアレイを用い、二酸化炭素による低酸素誘導分子の発現抑制に働く遺伝子を探索中である。一方で、炭酸脱水素酵素は二酸化炭素暴露によってmRNA発現増強することから、二酸化炭素によって発現増強する刺激受容分子も同時に探索している。 化学受容細胞イメージングの実験では、単離細胞の標本作製と閉鎖系還流装置の設置がほぼ確立した。
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Research Products
(3 results)