2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19380168
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金井 克晃 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (30260326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多屋 長治 (財)東京都医学研究機構, 実験動物研究部門, 研究員 (90175456)
恒川 直樹 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (50431838)
九郎丸 正道 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00148636)
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Keywords | SOX17 / 肝臓形成 / ハプロ不全 / モデル動物 / マウス |
Research Abstract |
Sox17は,Sry関連HMGbox転写因子遺伝子でありSox7,18とともにSoxファミリーグループFに属する。Sox17は甲状腺,肺,肝臓,すい臓,腸を含む様々な器官を生じる内胚葉形成に必要であることが分かっている。これまでのところSox17の発現は胎齢8.0日より前腸内胚葉で開始し8.5日までに前腸内胚葉で消失,中腸および後腸でのみ発現が維持するという内胚葉特異的なパターンを示すことが判明している。Sox17ノックアウトマウスでは,胎齢8.5日に前腸内胚葉でアポトーシスが誘導され,正常な腸原基形成の阻害により胎齢10.5日までに胎生致死となることは既に報告した。そこで我々は,初年度は,マウス肝臓発生過程におけるSox17の機能について,1)Sox17+/-(B6)胎子の肝形成不全の表現型,2)Sox17欠損胚の肝原基のin vitroでの分化能について解析した。1)戻し交配7-8代目の胎齢14-18日のSox17+/-(B6)胎子の肝臓の詳細な病理学的およびマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析を行った。その結果,Sox17+/-(B6)マウス胎子は,胎齢16日から,辺縁部より,急性肝炎を発症することが明らかとなった。次に,2)Sox17-/-欠損胚の肝原基(9.5dpc)の器官培養下での肝細胞の発生,発達能検討した。その結果,初期の肝臓形成にSox17は,重要な機能を担っていないことが明らかとなった。本結果から,肝臓の後期の正常な発達にSOX17が遺伝子量依存的に必須であることが判明した。
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Research Products
(3 results)