2008 Fiscal Year Annual Research Report
動物精子表面糖鎖による新しい受精能制御の分子機構の解明
Project/Area Number |
19380192
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北島 健 Nagoya University, 生物機能開発利用研究センター, 教授 (80192558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 幹 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (20144131)
佐藤 ちひろ 名古屋大学, 生物機能開発利用研究センター, 准教授 (10343211)
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Keywords | 糖鎖 / flagellasialin / シアル酸 / ポリシアル酸 / 硫酸化シアル酸 / 受精 / 精子運動 / 生体膜マイクロドメイン |
Research Abstract |
1.精子鞭毛糖タンパク質flagellasialinによる精子運動制御と糖鎖の役割解明:本年度は、哺乳類flagellasialin相同分子の同定について、ブタ精子WGAレクチン反応性の多分散性をもつ糖タンパク質については、15-30kDa付近にスメアなバンドを与える2つの成分であることを解明した。それらの糖タンパク質分子の精製を行い、ひとつはアミノ酸配列を決定し、機能未知の糖タンパク質であることが判明し、遺伝子クローニングを行っている。もうひとつは、より微量成分であり、更なる精製、同定を進めている。また、これらの糖タンパク質は、細胞膜マイクロドメインに局在することがわかり、精子の受精における情報伝達に関わる可能性ある。 2.精子表面酸性糖鎖による精子が高受精能を獲得する機構の解明:精子の表面電荷の違いによる精子の分離法とin vitro受精(IVF)系によるマウス精子受精能の検証は、現在、標的成分の同定を先行させており継続検討中である。その標的成分として、精子表面に結合する精漿糖タンパク質を見出した。この精漿糖タンパク質は強塩基性糖タンパク質であり、精子膜表面に保持される機構として、精子表面の酸性成分が関わる可能性がある。昨年度までの成果から、硫酸化シアル酸とオリゴシアル酸のような酸性糖が精子膜マイクロドメインに存在することが示唆されていることから、これらの成分との相互作用は興味深い。現在、この成分の精子受精能獲得過程における挙動を調べることにより、精漿糖タンパク質の受精能獲得過程への関与の手がかりを得つつある。
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Research Products
(5 results)