2007 Fiscal Year Annual Research Report
病態の解明と治療を目指した硫酸化グリコサミノグリカンの生合成機構と機能の解析
Project/Area Number |
19390025
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
北川 裕之 Kobe Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (40221915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三上 雅久 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (20330425)
菅原 一幸 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (60154449)
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Keywords | プロテオグリカン / グリコサミノグリカン / 糖転移酵素 / 酵素複合体 / ガン抑制遺伝子 / コンドロイチン硫酸 / ヘパラン硫酸 / 硫酸基転移酵素 |
Research Abstract |
ヘパラン硫酸やコンドロイチン硫酸などの硫酸化グリコサミノグリカンは、発生における組織形成や形態形成などの基本的生命現象に深く関わることが明らかとなってきた。我々は、硫酸化グリコサミノグリカンの機能発現は生合成のレベルで厳密に制御されていると予想し、我々が現在までにクローニンクした遺伝子をツールとして、それらの遺伝子産物である合成酵素の活性や発現を改変することにより、硫酸化グリコサミノグリカンの発現制御メカニズムや機能を明らかにしようと考えた。本年は以下の結果が得られた。(1)遺伝性多発性外骨腫の発症メカニズムの解明を目指した5種のEXT癌抑制遺伝子ファミリーによるヘパラン硫酸鎖の生合成機構の解析 ヘパラン硫酸鎖の合成に関与する5種の糖転移酵素をコードするEXT癌抑制遺伝子(遺伝性多発性外骨腫の責任遺伝子)ファミリー間の相互作用や協調関係を、遺伝性多発性外骨腫患者由来の様々なEXTファミリー変異体やRNAi法を用いて解析したところ、EXTL3の新たな機能が判明した。(2)軟骨形成不全症や変形性関節症の病因の解明を目指したコンドロイチン硫酸鎖の生合成機構の解析 コンドロイチン硫酸鎖の合成に関与する6種の糖転移酵素をコードするコンドロイチン合成酵素遺伝子ファミリー間の相互作用や協調関係を、それぞれの酵素タンパク質を発現した細胞などを用いて解析した。その結果、コンドロイチン合成酵素-2とコンドロイチン合成酵素-3の役割が明らかとなり、生体内ではこれらファミリータンパク質はそれぞれが様々な組合せで酵素複合体を形成し、様々な種類のプロテオグリカンや様々な鎖長のニンドロイチン硫酸鎖を合成していることが明らかとなった。
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Research Products
(20 results)