2008 Fiscal Year Annual Research Report

炎症関連因子クラスター分化抗原81を用いた根絶的リウマチ治療薬の開発

Research Project

Project/Area Number	19390026
Research Institution	Shujitsu University
Principal Investigator	中西徹 Shujitsu University, 薬学部, 教授 (30243463)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	森宏樹就実大学, 薬学部, 助教 (40388989) 中島利博医療法人さわらび会福祉村病院長寿医学研究所, 研究員 (90260752) 浅沼幹人岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00273970) 新井祐志京都府立医科大学, 医学部, 助教 (50347449)
Keywords	CD81 / リウマチ / シノビオリン / 滑膜細胞 / DNAチップ
Research Abstract	(1)CD81を細胞表面に発現するヒト滑膜肉腫細胞SW982を用いて、様々な条件下で抗CD81抗体添加による刺激実験を行い、抗体刺激によってシノビオリンの発現が直接的に誘導されることを、定量PCRおよびシノビオリンプロモーターを有するレポーター遺伝子発現解析によって確認した。またプロモーター部分を様々な程度に部分欠失させた変異体を作製し、抗CD81抗体の刺激によるシノビオリンの発現誘導におけるシノビオリンプロモーター上の必須cisエレメントの同定を行った。 (2)関節炎ラットの関節組織にCD81のsiRNAを注入して病態の改善を試みる治療モデル実験を行った。その結果、CD81siRNAの関節内注入によってシノビオリン発現の減少と著しいリウマチ症状の改善がみられた。これはCD81を標的分子とする薬物あるいは抗体が新規かつ根源的なリウマチ治療薬になる可能性を示唆する(産経新聞、山陽新聞に掲載)。 (3)CD81の様々な作用を調べるためのCD81を発現するアデノウイルスの作製を行った。またCD81トランスジェニックマウスの作製を開始した。 (4)国立成育センター宮戸室長より分与を受けたCD81ノックアウトマウスのヘテロ体を交配してホモ体を作製し、このマウスの病理学的、解剖学的所見についての検討を行っている。 (5)CD81を測定する早期リウマチ診断薬を開発するためCD81タンパクの細胞外領域を大腸菌で大量発現する試みを開始した。