2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチテンプレート手法とドラマタイプ手法に基づく生物応答調節
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19390028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 祐一 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 教授 (90164798)
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Keywords | フォールディング / 核内受容体 / テンプレート / サリドマイド / 細胞内局在 / 構造展開 / ロドプシン / 抗ウイルス剤 |
Research Abstract |
マルチテンプレート法・ドラマタイプ法の有用性の実験的な実証を、さらに一段と進展させることができた。化合物として、医薬リードとなりうる特徴的な生物応答調節剤も多数創製することができた。 1.マルチテンプレート手法[質の高い化合物ライブラリーの創製手法] (1)サリドマイドをマルチテンプレートに設定し、仮想構造展開によって得たγ-カルボリン骨格の構造展開により、活性強度nMオーダー、選択係数3桁の抗牛ウイルス性下痢ウイルス剤の創製に成功した。 (2)DPPを、ステロイド代替え骨格のみならず、幅広い生理活性化合物テンプレートして設定することにより、抗牛ウイルス性下痢ウイルス剤(特許出願)、スタチンなどが新たに創製できた。 (3)共通マルチテンプレートをもとに創製した肝臓X受容体リガンドならびに糖関連酵素阻害剤ついて、構造修飾による活性分離に成功し,この構造要因の解明に一定の解答を得た。 (4)合成レチノイドとサリドマイドをマルチテンプレートに設定し、抗C型肝炎ウイルス剤の創製に成功した(特許出願) 2.ドラマタイプ手法[タンパク質のフォールディングを小分子により制御する手法] (1)タンパク質の異常フォールディング(網膜色素変性症の原因となる点突然変異ロドプシン)による細胞内局在以上を修正するロドプシンリガンドの創製に成功した(特許出願)。 (2)細胞内アポトーシス阻害タンパクの持つユビキチン化活性を利用したCRABPタンパク分解誘導剤の創製に成功し、タンパク質の細胞内寿命を制御する小分子の一般的創製法に向けての基礎知見を得た。
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Research Products
(40 results)