2007 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム創薬・遺伝子診断の基盤素材としての人工核酸複合体の開発
Project/Area Number |
19390030
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
今西 武 Osaka University, 名誉教授 (40028866)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土井 健史 大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00211409)
兒玉 哲也 大阪大学, 薬学研究科, 助教 (00432443)
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Keywords | ゲノム創薬 / 人工核酸 / 遺伝子検出 / 遺伝子診断 / DNA |
Research Abstract |
人工核酸複合体の基盤材料となる架橋型人工核酸(BNA)として、トランス架橋構造やカルバマート架橋構造を持つBNAを新たに2種類設計し、チミジンやD-グルコースを出発原料とする合成法を確立した。さらに、各BNAモノマーを導入したオリゴヌクレオチドの二重鎖核酸形成能を融解温度で評価し、それらがコンジュゲート化するBNA候補素材として期待できることを示した。また、DNA切断分子アジノマイシンをリード化合物として、その構造を単純化かつ安定化したエポキシピペリジン化合物を種々設計・合成した。それらのDNA切断活性をプラスミドを用いて評価し、その過程で当初の計画とは異なる機構でDNAを切断する新しいDNA切断分子候補を予期せず見いだした。ホタルルシフェリンをリード化合物として開発したベンズイミダゾール型蛍光分子をBNA複合化するため、その蛍光分子と窒素官能基とをTEGリンカーを介して結合し、蛍光化試薬として開発した。BNAとそれら機能性分子との複合体化を効率的に達成する手法を開発した。この手法により、BNAのみならず各種核酸類縁体の機能性分子複合体を類似プロトコルにより合成することを可能とした。さらに、合成した種々のコンジュゲートの物性を評価した。カチオニックリポソームに変わる核酸類の細胞内導入法の開発に向け、三次元放射状に分岐が広がる新規デンドリマーを設計した。第一世代から第三世代のデンドリマーを異なる2種の縮合方法を用いて合成することで、生体内における安定性の変化を期待できる6種類のデンドリマーを得ることに成功した。さらに、デンドリマーの分子量分布をMALDI-TOF-MSやGPCを用いて見積もると共に、各世代のデンドリマーと核酸との複合体形成能をゲル電気泳動で評価した。
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Research Products
(6 results)