2007 Fiscal Year Annual Research Report
経肺投与DDSの基盤確立に向けた肺胞I型/II型上皮細胞のタンパク質輸送機構解明
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19390043
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高野 幹久 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20211336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 純也 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (20301301)
湯元 良子 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70379915)
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Keywords | 肺胞上皮細胞 / 経肺投与ドラッグデリバリー / タンパク質 / エンドサイトーシス / クラスリン / カベオラ / 初代培養細胞 / RLE-6TN細胞 |
Research Abstract |
本研究は、経肺投与ドラッグデリバリーシステム(DDS)のための基盤を確立することを目的としている。本年度はラット肺胞上皮細胞の初代培養系を用い、I型およびII型上皮細胞の至適培養条件の確立とそれを用いたタンパク質輸送実験を行い以下の結果を得た。 1)様々な条件検討の結果、II型上皮細胞はトリプシンおよびパーコール不連続密度勾配遠心法を用いて単離し、500万個/35mm dish播種し2日間培養したものをII型細胞、200万個/35mm dish播種し6日間培養したものをI型(様)細胞として用いることとした。II型細胞は立方上皮状で細胞内に特徴的なラメラ小体を有し、I型細胞は扁平上皮状であった。またII型ではSP-B,CINC-1の、I型ではRTI40,IGFBP6,mdr1aのmRNA発現が高く、II型からI型への形態転換に伴って遺伝子発現プロファイルも変化することが明らかとなった。 2)FITCで蛍光標識したアルブミン、インスリン、トランスフェリン、IgG、デキストランの取り込みを解析したところ、アルブミン、インスリンでは他の基質に比べて高い取り込みクリアランスを示した。 3)アルブミンについてさらに解析したところ、細胞タンパク質あたり、細胞1個あたりの取り込みともにII型のほうがI型に比べて高いこと、その取り込みは主に、クラスリン介在性エンドサイトーシスによることが明らかとなった。また、RITC標識デキストランとFITCデキストランを同時に用い細胞間隙輸送を補正することで、アルブミンの経細胞輸送経路の存在が示唆された。 今後は、それぞれのタンパク質のII型細胞、I型細胞における取り込みの分子メカニズムの詳細について解析するとともに、取り込みの制御法についても検討し、経肺投与DDS開発の基盤情報を蓄積する。
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Research Products
(7 results)