2009 Fiscal Year Annual Research Report
心臓ギャップ結合の構成蛋白に関する比較分子解剖学的研究
Project/Area Number |
19390052
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
柴田 洋三郎 Kyushu University, 医学研究院, 教授 (90037482)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲井 哲一朗 九州大学, 医学研究院, 准教授 (00264044)
廣瀬 英司 九州大学, 医学研究院, 助教 (40380620)
飯田 弘 九州大学, 農学研究院, 教授 (70150399)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / パネキシン / 免疫組織化学 / 心臓 / 筋肉 |
Research Abstract |
ゼブラフィッシュ(D. rerio)のパネキシン遺伝子群(ZPanxと呼ぶ)の内、前年度、ZPanx2の非翻訳領域を含むcDNAの全長配列を明らかにしたので、引き続きZPanx1/3の配列決定を試みた。ZPanx2の場合とは異なり、genbank登録されている配列と大きく異なるものではないものがあることが判明したが、一方ではアミノ酸の変更を伴う変異は少ないがsilentな一塩基多型が多く、また2倍体の染色体間での不一致も見られた。結果、ZPanx1で3'側、ZPanx3で5'側のRACEが不十分ではあったもののORFと非翻訳領域を含む配列情報を得た。この情報をもとに(a)ZPanx1/2/3で交差が無く、(b)脂質に埋まっていない領域である各々のN端のペプチドを合成し、これを抗原としてELISAでhalf-max titer価が希釈率32000倍以上となる高力価抗血清を作成した。これら抗体をaffinity精製して抗体を得た。 免疫組織化学の結果、ZPanx2は(1)受精後24時間(24hpf)の拍動開始直前の心臓で発現していること、また(2)36hpf以降のmyotome(体側の筋節:骨格筋)、(3)110hpfでは血管、特にdorsal aortaやintersegmental vessel(いずれも動脈)に強く発現しているが、一方でその発現は血管全長に渡るものではなく破線状に分布していることがわかった。24hpfでは既に卵の中で体側筋節を動かしており(くねり運動)、また拍動開始後から弱い血流は既に成立していることから、ZPanx2は筋組織の機能的な成熟過程に関与している可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)