2009 Fiscal Year Annual Research Report
Cl^-分布変化とGABA_A受容体を介した各種ストレスによる皮質神経回路の発達異常
Project/Area Number |
19390058
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
福田 敦夫 Hamamatsu University School of Medicine, 医学部, 教授 (50254272)
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Keywords | クロライドトランスポーター / 皮質板細胞 / 母体ストレス / GABA細胞 / 細胞移動 / タウリン / 皮質形成異常 / てんかんモデル |
Research Abstract |
1.focal freeze-lesion(FFL)による細胞ストレスの影響の評価:[福田、熊田、森島] GAD67-GFP knock-inマウス母体の妊娠14.5または17.5日にBrdUを腹腔内投与し、出生直後の仔にFFLを行い、細胞種間ならびに細胞発生時期による細胞ストレスに対する反応の差異を検討した。「細胞移動にはNKCC1がKCC2に比べて優位で[Cl^-]_iが高い必要がある」という我々の仮説どおり、tangential移動のGABA細胞、radial移動のglutamate細胞いずれにおいても、FFL後の移動細胞では顕著なKCC2発現減少とNKCC1の増加がみられた。胎生17.5日発生の細胞はこれらの幼若回帰が誘導されたが、胎生14.5日発生の細胞には見られなかった。したがって、異常移動によって微小脳回を形成したのは、本来II/III層を構成するはずの胎生17.5日発生細胞であった。NKCC1とKCC2発現変化を比較し、tangential/radial移動や発生時期による差異についても検討する。一方GABA細胞は発生時期にかかわらず幼若回帰を示しFFL後4日目に傷害創周囲に集積した。細胞外GABAの局在をGABAイメージング法で解析したところFFL後4日目をピークに傷害創で高濃度となっており、FFLによる分化・移動の障害との関連が強く示唆された。 2.母体ストレスによる環境ストレスの影響の評価:[福田、古川] GAD67-GFP knock-inマウスに妊娠9-21日の拘束ストレスをかけたが、HPLC法を用いて検討した胎仔脳内のGABAやタウリン量に有意な差はなかった。ストレス期間の変更および測定部位を変更して測定する必要があると結論した。そこで、妊娠15-17日の拘束ストレスに変更した。皮質板細胞の発生や移動に変化はなかったが、拘束ストレス暴露中の胎仔GABA細胞の発生が有意に減少した。また、細胞外GABA濃度はむしろ増加傾向があり、発生障害との関連が示唆された。
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Research Products
(31 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
福田敦夫
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Journal Title
組織標本 (脳スライス) への各種イメージング法適用の実際(第18回メディカルホトニクスコース講習テキスト)
Pages: 95-114
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