2009 Fiscal Year Annual Research Report
循環器系疾患の病態形成におけるプロスタノイドの役割解明
Project/Area Number |
19390060
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
牛首 文隆 Asahikawa Medical College, 医学部, 教授 (50243035)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
結城 幸一 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80302420)
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Keywords | プロスタノイド / プロスタグランジン / 循環器 |
Research Abstract |
本研究は、8種類のプロスタノイド受容体の各々を欠損するマウスと様々なマウス循環器疾患モデルを用い、循環器系疾患の病態形成におけるプロスタノイドの役割を解明することを目的としている。平成21年度は、心筋梗塞、血管リモデリング、腎間質線維化、脳血栓症などの病態形成や血小板機能調節におけるプロスタノイドの関与の程度やそれに関連するプロスタノイド受容体タイプの同定と情報伝達機講の解析を実施した。その結果、心筋梗塞において、プロスタグランジン(PG)E_2がEP3を介した心保護作用の機講を明らかにした。また、血管リモデリングでは、PGI_2が骨髄の血管内皮前駆細胞(EPCs)の機能調節を介して、血管内膜肥厚を主体とする血管リモデリングを制御する機講を明らかにした。腎間質線維化では、PGE_2がEP4を介して尿細管上皮細胞でのMCP等のケモカインの発現や上皮-間葉移行を抑制し、その結果腎間質線維化を押さえることを解明した。脳血栓症では、PGE_2がEP4を介してVEGFの発現を促進して脳障害の程度を増強することを明らかにした。また、PGE_2がEP4を介して血小板凝集抑制作用を示すことを明らかにした。現在、これらのプロスタノイドの作用発現における作用機構の詳細やプロスタノイド関連薬物の病態形成に対する作用を継続して解析している。本研究の結果、様々な循環器疾患治療薬としてのプロスタノイド関連薬物の可能性が明らかとなることが期待される。
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Research Products
(1 results)