2007 Fiscal Year Annual Research Report
複製フォーク停止に応答するチェックポイントキナーゼによるユビキチンシステム制御
Project/Area Number |
19390087
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高田 穣 Kyoto University, 放射線生物研究センター, 教授 (30281728)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北尾 洋之 京都大学, 放射線生物研究センター, 研究員 (30368617)
|
Keywords | DNA修復 / チェックポイント / ファンコニ貧血 / ユビキチン化 |
Research Abstract |
ファンコニ貧血に関わる遺伝子群はファンコニ経路を形成し、DNAダメージシグナリングとDNA修復において重要な役割を果たしている。キーファクターであるFANCD2は他のFA遺伝子群の形成するFAコア複合体によりDNAダメージ誘導とS期における複製ストレスによってモノユビキチン化され活性化する。このモノユビキチン化の活牲化メカニズムを探るため、以下の検討を行った。 1.チェックポイントキナーゼであるChk1/2の欠損細胞においてFANCD2のモノユビキチン化は多少低下するものの、ほぼ正常に誘導された。 2.FANCD2はATM/ATRキナーゼによりリン酸化されると思われるサイト(S/TQモチーフ)をいくつも持っている。進化上保存されたモチーフを中心に、10のモチーフをアラニンに変換した変異体を作成したが、それでも正常にモノユビキチン化され、またFANCD2欠損細胞のシスプラチン感受性を相補できた。 3.FANCEのリン酸化サイトの変異体もきちんと機能することがわかった。 4.FANCIのモノユビキチン化サイト近傍の6つのS/TQモチーフのアラニン変異体はFANCI欠損を相補できず、また同モチーフのホスホミミック変異体は構成的にFANCD2とFANCIのモノユビキチン化を誘導した。 これらの実験結果は、FANCIリン酸化がFANCD2のモノユビキチン化のスイッチとして働くことを強く示している。
|
Research Products
(9 results)