2009 Fiscal Year Annual Research Report
タイト結合の機能細胞病理学-すきまの細胞生物学から治療への応用をめざして
Project/Area Number |
19390103
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
澤田 典均 Sapporo Medical University, 医学部, 教授 (30154149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 隆 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (30260764)
千葉 英樹 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00295346)
田中 敏 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30374250)
村田 雅樹 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10404592)
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Keywords | 病理学 / 細胞・組織 / タイト結合 / 生体機能利用 / ヒト鼻粘膜 / 樹状細胞 / TSLP / サイトカイン |
Research Abstract |
本年度は、1.三細胞間タイト結合分子トリセルリンの発現調節と、2.ヒト正常膵管上皮細胞のタイト結合調節機構を中心に行った。 1. 3種類の異なるタイプの上皮細胞(気道上皮細胞株、腸管細胞株、膵管上皮細胞株)を用いて、様々な細胞反応に共通にみられるストレス応答シグナルであるJNKの活性化に焦点を絞り、tricellulinの発現およびそのバリア機能調節機構を解析した。Anisomycin処置においては、4時間でバリア機能の亢進とともに、tricellulinの発現増加がみられ、tricellulinの変化は、JNKおよびPKCのinhibitorで、バリア機能の亢進は、tricellulinのsiRNAの前処置により抑制された。上皮細胞の三細胞のタイト結合は、主にストレス応答シグナルであるJNKによって、tricellulin蛋白を介して制御されていることを示している。 2. これまでに17症例の膵組織から培養系の確立に成功した。確立されたhTERT-PDE cellは無血清培地で増殖し、不死化はしておらず最大で4継代可能であった。免疫染色にて細胞質にCK7、CK19の明瞭な発現認め、CK-7、CK-19、CA-IIのmRNA発現を認めた。血清処置によりCL-4の細胞間境界への明瞭な局在を認めた。CL-4 mRNAはコントロールに比べ血清処置により107.1倍と著明に増加した。シグナル伝達経路同定のため種々の阻害剤を用いて検討した結果、pan PKC阻害剤が血清処置によるCL-4発現増加を部分的に抑制した。PKCシグナル伝達経路の重要性をさらに検討するため、PKC activatorであるTPAを処置したところ、CL-4は1nMから発現増加を認め、その発現増加はpan PKC阻害剤で完全に抑制された。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
Kojima T, et al.
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Journal Title
Gap and tight junctions in liver : composition, regulation, and function(The Liver : Biology and Pathobiology, 5th Edition, edited by Arias IM, et al. Lippincott Williams&Wilkins, Philadelphia)
Pages: 201-220
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