2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規サイトカイン(IL-27,IL-33)による寄生虫感染防御機構の解析
Project/Area Number |
19390121
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
善本 知広 Hyogo College of Medicine, 医学部, 准教授 (60241171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
善本 隆之 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (80202406)
中西 憲司 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60172350)
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Keywords | 原虫感染 / 蠕虫感染 / 生体防御 / IL-27 / IL-33 |
Research Abstract |
初年度は、まずin vitroにおけるIL-27とIL-33の生理機能と標的細胞を検討した。 (1)IL-27によるThl細胞からのIFN-γ産生増強/Th2細胞からのIL-4産生抑制のメカニズムの解明: (1)卵白アルブミン(OVA)特異的TCRトランスジェニックマス由来CD4^+T細胞にIL-12を用いてTh1細胞に誘導する系にIL-27のみを添加しても影響を及ぼさないが、IL-27と共にIL-12ファミリーの1つであるIL-23とIL-18を添加するとIL-12で誘導されるTh1細胞のやく10倍ものIFN-γ産生が誘導されることが明らかになった。(2)IL-4を用いてTh2細胞に分化誘導する系にIL-27を添加すると、IL-27濃度依存的にTh2サイトカイン(IL-4,IL-5,IL-13)産生を抑制する。更に一度Th2細胞に分化した細胞にIL-27を添加するとTh2細胞からのIL-5,IL-13産生を著明に抑制するが、IL-4産生には影響を及ぼさないことが明らかとなった。(3)IL-27はTh2細胞の分化と維持に必須の核内因子GATA-3の発現を抑制することで、Th2サイトカイン産生を抑制することが明らかとなった。 (2)IL-33によるTh2サイトカイン産生増強のメカニズムの解明: (1)IL-33の標的細胞を明らかにする目的でIL-33R発現細胞を検討した結果、Th2細胞、マスト細胞及び好塩基球がIL-33Rを発現していた。一方、ナイーブCD4+T細胞はIL-33Rを発現していなかった。(2)Th2細胞に分極化した細胞にIL-33を添加すると、IL-33濃度依存的にIL-5,IL-13産生を増強するが、IL-4産生には影響を及ぼさなかった。(3)好塩基球・マスト細胞にIL-3と共にIL-33を添加すると、好塩基球はマスト細胞に比較してより強くTh2サイトカイン(IL-4,IL-5,IL-9,IL-13)産生を誘導することが明らかとなった。
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Research Products
(26 results)