2007 Fiscal Year Annual Research Report
EHECのSubABの標的臓器の解明とその迅速検出法
Project/Area Number |
19390124
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
野田 公俊 Chiba University, 大学院・医学研究院, 教授 (60164703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
盛永 直子 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (20092108)
桑原 聡 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (70282481)
清水 健 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (70312840)
森 雅裕 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (70345023)
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Keywords | EHEC / STEC / SubAB / Stx / O157 |
Research Abstract |
SubABの精製は,SubAB発現用プラスミドを導入した大腸菌BL21(DE3)を培養後,得られた菌体破砕上清からNi-NTAアガロースカラムを用いて精製した。精製したSubABは,SDS-PAGEにより純度を確認した。毒素活性は,Vero細胞に対する細胞障害活性を指標にして確認した。0.01ng/ml-10μg/mlのSubABを作用させた結果,24時間で0.1μg/ml以上を加えたVero細胞において空胞化が観察され,0.1ng/ml以上48時間で細胞死が観察された。次に致死毒性を確認するために,マウス(ddY♂5w齢)に腹腔内投与したところ,5μg/body以上で致死的であった。死亡したマウスの剖検から,腹水の貯留、上部消化管に出血や拡張所見が確認された。 蛍光標識SubABの作製は,750nmの蛍光強度を有する蛍光色素(Alexa Fluor750)を用いて行った。蛍光標識SubABの毒素活性は,Vero細胞に対する細胞障害活性及びマウス(ddY♂5w齢)に対する致死活性を測定して行った。蛍光標識SubABの細胞障害活性は,未標識SubABの毒性とほぼ同程度であり,24時間時点で0.1μg/ml以上の濃度でVero細胞に対する空胞化がみられた。又0.1ng/ml以上48時間で細胞死が観察された。マウスにおける致死活性でも,蛍光標識SubAB10μg/body腹腔内投与で致死的であった。 蛍光標識SubABのマウス生体内動向は,BERTHOLD社製NightOWL LB981を用いて行った。マウスの自家蛍光を極力除去するための条件作りを進めた結果,Research Diets社製D10001AIN-76A Rodent diet の餌を使用すると自家蛍光を減少させることができた。この餌を用いて飼育したマウス(ddY♂5w齢)に蛍光標識したSubABを投与する計画である。
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Research Products
(3 results)