2007 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン15による新規自然免疫賦活機構の解明
Project/Area Number |
19390136
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
樗木 俊聡 Akita University, 医学部, 教授 (50233200)
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Keywords | 樹状細胞 / IL-12 / TLR / TLRリガンド / IRF-3 |
Research Abstract |
申請者は、CpGによる樹状細胞(DC)からのIL-12生産が、IL-15依存性のDCサブセット間クロストークによって巧妙に誘導されることを報告した(Nat. Immunol 7:740-746 (2006))。本研究では、その際見い出したCpG投与後の2相性のIL-12生産の免疫学的意義を明らかにすることを目的とした。その結果、1)野生型マウスでは、CpG投与後6時間で第1のIL-12生産ピークが、48時間で第2のIL-12生産ピークが観察されること、2)IL-15-/-マウスでは、第1のIL-12生産ピークは誘導されるものの第2のピークが観られないこと、3)interferon regulatory factor 3を欠損するIRF-/-3マウスでは、第1のIL-12生産ピークは誘導されるが、IL-15の生産と第2のIL-12生産ピークが観られないことが判明した。これら結果から、第2のIL-12生産ピークの誘導はIL-15依存性であり、同IL-15の生産はIRF3依存性に誘導されることが判明した。今後は、IL-12-/-マウスを用いて、IRF3の活性化(2量体形成や核内移行)が第1のIL-12生産ピークにIL-12に依存した現象であるかどうかを検討していく予定である。 一方、CpG投与後のIL-15の生産がI型インターフェロン(IFN)依存性であることを検討するため、I型IFN受容体を欠損するIFNAR1-/-マウスにCpGを投与したところ、興味深いことに、IL-15生産の増強・遷延化が観察された。この原因を追求したところ、CpG投与後に野生型マウスで観察されるDCのアポトーシスが、IFNAR1-/-マウスでは起こらないことを見い出した。今後は、I型IFN依存性DCアポトーシスの分子機構も明らかにしていく予定である。
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Research Products
(17 results)