2008 Fiscal Year Annual Research Report
インターロイキン15による新規自然免疫賦活機構の解明
Project/Area Number |
19390136
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
樗木 俊聡 Akita University, 医学部, 教授 (50233200)
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Keywords | CpG / IRF3 / IL-12 / 免疫賦活 / 二量体 / 核内移行 |
Research Abstract |
昨年度までに、非メチル化CpG(以下、CpG)を野生型(WT)マウスに投与した際、誘導されるインターロイキン15(IL-15)の生産がinterferon regulatory factor 3(IRF3)依存性であることを明らかにした。本年度は、主にIRF3活性化メカニズムを明らかにすることを目的として研究を行った。 WT、IL-12^<-/->、IRF-3^<-/->マウスにCpGを投与後、WTマウスでは24時間をピークとしてIL-15の生産が観察されたが、IL-12^<-/->およびIRF3^<-/->マウスでは同IL-15の生産誘導が観察されなかった。さらに、IL-12の生産がCpG投与後3〜6時間に観察さ乳、これがIL-15の生産ピークに先行することが明らかになった。これらの結果から、CpG刺激によるDCからのIL-15の生産誘導に、IL-12によるIRF3の活性化が重要な役割を担う可能性を予測し検討した。IRF3は、活性化に伴い二量体を形成し、核内に移行する。CpG投与後、IL-12^<-/->DCでもWTDC同様にIRF3の二量体形成が観察された。この結果とは対照的に、WTDCでCpG刺激依存性に誘導されたIRF3の核内移行が、IL-12^<-/->DCでは観察されなかった。さらにIL-12をIL-12^<-/->マウスに投与することによって、IL-12^<-/->DCでもIRF-3の核内移行が回復した。以上の結果から、 CpGによる免疫賦活に重要なIL-15の生産メカニズムの一端が明らかになった。すなわち、CpG投与後早期にDCがら生産されるIL-12が、IRF3の核内移行を促しIL-15の遺伝子発現を誘導することが明らかになった。
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