2007 Fiscal Year Annual Research Report
抗体遺伝子多様化を司る遺伝子AIDの活性制御因子の単離と機能解析
Project/Area Number |
19390138
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
村松 正道 Kanazawa University, 医学系研究科, 教授 (20359813)
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Keywords | クラススイッチ組み換え / somatic hypermutation / 抗体遺伝子 / 免疫記憶 / Bリンパ球 / 親和性成熟 |
Research Abstract |
Activation induced cytidine deaminase(AID)の生理的機能は、抗体遺伝子のクラススイッチ組み換えとsomatic hypermutationの誘導である事をこれまで明らかにしてきたが、その後そのAIDの生理的機能がうまく現れない時は、間違ったクラススイッチやsomatic hypermutationがゲノムに起こり、ゲノム損傷を作る。その結果、発ガンの引き金になりうる事を提唱してきた。それ故にAIDの分子機能を理解し、その活性がどう制御されいつ異常になるかを知る事は重要となってくる。本研究は一つのアプローチとしてAID供役因子の決定を目指すものである。大腸菌ツーハイブリッド法で、AID結合タンパクをスクリーニングし、ツーハイブリッドレベルで物理的結合が確認された候補をさらにほ乳類細胞レベルで、免疫沈降法によって確認した。確認がとれたのはImportin4A,EFla,と14-3-3betaであった。そこで機能的相関を見るため、AIDの2つの機能(クラススイッチ:NER7細胞とsomatic hypermutation:NIHp119細胞)を見るべく、NER7細胞とNIHp119細胞に,まずはImportin4aのsiRNAを導入した。Importin4aの発現抑制は、9割程度であったが残念ながらAIDの機能は変化なかった。Importin4aのdominant negative体を構築して強制発現も挑戦したが、AIDの機能は変化なかった。従ってImportin4aはAIDの機能制御の必須因子ではないと判断し、次の解析に移っている。
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