2007 Fiscal Year Annual Research Report
法医鑑定における薬物分析のシステム化とフィールドスタディ
Project/Area Number |
19390185
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
工藤 恵子 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 講師 (10186405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 典昭 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60176097)
辻 彰子 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (10171993)
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Keywords | GC / MS / LC / MS / NAGNATA^<TM> / スクリーニング |
Research Abstract |
1)乱用薬物および催眠鎮静剤のGC/MSによるスクリーニング法の確立 確立した30種の乱用薬物の一斉スクリーニング法をもとに、ざらに25種の催眠鎮静剤を加え、各薬物の(1)保持時間と(2)質量スペクトルさらに(3)イオン強度の比をGC/MSの精度管理・相対定量ソフトウエアNAGINATA^<TM>を用いてデータベース化した。このデータベースを用いて標準物質を所持しなくても薬物が存在するかどうかを迅速に判定し、試料中濃度も概算可能な画期的なスクリーニング法を確立した。 2)フィンランドの薬物分析システムの調査 フィンランドヘルシンキ大学法医学教室中毒部門、Erkki Vuori教授、トゥルク大学Pekka Saukko教授の協力の下、法医鑑定に伴う薬毒物の分析ジステムについて、主に下記の点について調査を行った。 (1)解剖機関での試料の採取、送付の方法 (2)分析機関での試料の搬入、保存、分析、データの集積、結果の解釈、報告書作成、結果の報告、試料の破棄までの実際の流れ (3)個々の薬物群ごとの実際の分析方法 (4)法医解剖独特な特殊試料(腐敗臓器、骨髄など)の分析 (5)分析試料数、勤務者人数、分析費用の捻出先、去年間予算 (6)分析結果が裁判で争われる時の対応方法 3)LC/MSによる催眠鎮静剤の一斉分析法の検討 催眠鎮静剤およびその代謝物計43種を同時に高回収率で抽出可能な方法を確立した。さらにLC/MSによる分析条件の検討も行った。
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Research Products
(3 results)