2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝硬変に対する自己骨髄細胞の線維化溶解メカニズムの解明と癌病変への影響について
Project/Area Number |
19390199
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
坂井田 功 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80263763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 隆弘 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00304478)
寺井 崇二 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00332809)
山本 直樹 山口大学, 医学部附属病院, 医員 (90448283)
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Keywords | 再生医学 / 発癌 / 電子顕微鏡 / サイトカイン / 肝腺維化 |
Research Abstract |
四塩化炭素(CC14)により肝硬変状態にしたマウスにGFP陽性骨髄細胞を投与し,肝硬変状態と肝機能が改善するGFP/CC14モデルを使用することで,骨髄細胞に肝内浸潤の指令をだして肝硬変症が改善する際に関与するサイトカイン群の同定と細胞外マトリックスとの接着分子の同定のため,骨髄細胞投与後に変化する血清サイトカイン群を,骨髄細胞投与群と非投与群で比較検討した。サイトカインはBioPlexサスペンジョンアレイシステムを用い,網羅的に変動するサイトカインを測定した。まその結果多数のサイトカイン群の中でG-CSFとIL1bの発現の関与が骨髄細胞投与後の肝硬変状態の肝機能の改善に重要であることが明らかになった。またこのGFP/CC14モデルの解析で,持続肝障害環境での骨髄細胞の増殖においてER stressであるXBP1,GRP78の発現が関わっていることも明らかにした(BBRC).また様々な抗体による免疫電顕でマウス肝芽細胞marker/Liv2陽性細胞・A6陽性細胞・CD44/Liv8陽性細胞・MMP9陽性細胞・Maid陽性細胞など様々な細胞集団を検出することができた。それぞれの陽性細胞集団の特徴を免疫電顕と蛍光二重・三重染色と照らし合わせて評価している。現在も解析継続中であるが、これにより肝線維化溶解において骨髄細胞がどのような特徴と形態を示すのか,MMP9陽性細胞の特徴などを解明できると考える。
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