2009 Fiscal Year Annual Research Report
肝硬変に対する自己骨髄細胞の線維化溶解メカニズムの解明と癌病変への影響について
Project/Area Number |
19390199
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
坂井田 功 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (80263763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 隆弘 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00304478)
寺井 崇二 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00332809)
山本 直樹 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90448283)
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Keywords | 再生医学 / 発癌 / 電子顕微鏡 / 肝線維化 / サイトカイン / MMP9 |
Research Abstract |
我々が開発したGFP/CC14モデルの解析では、免疫電顕法を用いてGFP陽性骨髄由来細胞の持続炎症下の定着,形態的変化について検討したところ投与した骨髄細胞は類円形の大型細胞と核N/C比の高い小型の細胞の二種類の細胞集団にわかれていることを証明した。また肝芽細胞マーカーのLiv2抗体陽性細胞や幹細胞markerといわれるA-6,EpCAM-1陽性細胞,研究協力者の寺井がクローニングした(Gastroenterology 2005)Maid陽性細胞やMMP9陽性細胞を免疫電顕でとらえることに成功し,各陽性細胞の形態の解析とGFP陽性骨髄細胞の形態・細胞内器官の変化の解析を行った。またLiv2陽性細胞・A-6陽性細胞はN/C比の高い小型の細胞で肝細胞周囲と線維化領域に存在し,MMP9陽性細胞・Maid陽性細胞は類円形の大型細胞で肝障害領域に入り込んでいた。またこのGFP/CC14モデルの解析で,持続肝障害環境での骨髄細胞の増殖においてER stressであるXBP1,GRP78の発現が関わっていることも明らかにした。また血管新生阻害剤を投与し、骨髄細胞の影響の変化について解析した。その他、肝硬変症が改善する際に関与するサイトカイン群の同定と細胞外マトリックスとの接着分子の同定のため,骨髄細胞投与後に変化する血清サイトカイン群を,骨髄細胞投与群と非投与群で比較検討した。サイトカインはBioPlexサスペンジョンアレイシステムを用い,網羅的に変動するサイトカインを測定した。その結果多数のサイトカイン群の中でG-CSFとIL1βの発現の関与が骨髄細胞投与後の肝硬変状態の肝機能の改善に重要であることが明らかになった。現在も解析継続中であるが、これにより肝線維化溶解において骨髄細胞がどのような特徴と形態を示すのか,MMP9陽性細胞の特徴などを解明できると考える。
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Research Products
(23 results)