2007 Fiscal Year Annual Research Report
未来医療を拓く我が国発世界標準の生体完全吸収性ナノテクDDS制御ステントの開発
Project/Area Number |
19390216
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
江頭 健輔 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 准教授 (60260379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 覚 九州大学, 大学院・医学研究院, 研究員 (30420607)
市来 俊弘 九州大学, 大学病院, 講師 (80311843)
居石 克夫 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70108710)
川島 嘉明 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (30082978)
的場 哲哉 九州大学, 大学病院, 医員 (20448426)
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Keywords | 血管病態学 / ナノテクノロジー / DDS / 再狭窄 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
1.難燃性Mgによる生体完全吸収性ステントプラットホームの研究開発 現行のステントプラットホームはステンレス製であり、生体内永久植え込み型である。これによるアレルギー・異物反応、画像診断の制限、抗血小板薬(チクロピジン)の長期投与の必要性、等の問題点が指摘されている。これらの問題点を克服するために、我々は製造特許を有するMg-Ca合金を用いて生体完全吸収性ステントを開発した。動物に植え込み、生体吸収されることを確認した。現在、ブタ冠動脈に植え込み安全性を検討中である。 2.生体吸収性ナノ粒子作製とコーティング技術の研究開発 PLGAナノ粒子は細胞内送達性、細胞内DDS、安全性に優れている。我々は、このナノ粒子を電気工学的にコーティングする新技術を開発した(カチオン電着コーティング法、特許出願)。この技術によって、「ナノDDSステント」が創製できた。ナノ粒子キャリアーをステントから溶出させ極めて効果的に遺伝子や薬剤を血管壁細胞内に送達できた。 現在、ナノ粒子に7ND遺伝子、NF-kBデコイ、スタチン、あるいは分子標的薬を封入しナノDDSステントの効果をブタ冠動脈モデルを用いて検証している。 霊長類(カニクイザル)を用いて短期(1ケ月)有効性と安全性を明らかにする試験を終了した。とくに、上記の試験で有効性が高かったナノ粒子溶出ステントについて、6ケ月の長期試験を来年度に準備している。 上記研究開発を実用化に向けて推進する。ナノ医工薬学の先端技術融合によるイノベーションによって国際競争力を有する革新的低侵襲血管内医療システムを開発し、実用化を目指す。
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