2007 Fiscal Year Annual Research Report
筋萎縮性側索硬化症モデルマウスの免疫療法とミクログリアの病態解析についての研究
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19390240
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
漆谷 真 Shiga University of Medical Science, 分子神経科学研究センター, 助教 (60332326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 良輔 京都大学, 医学研究科, 教授 (90216771)
舘野 美奈子 国立精神神経センター, 神経研究所, 室長 (50332325)
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Keywords | 筋萎縮性側索硬化症 / superoxide dismutase 1(SOD1) / ワクチン / 抗体療法 / グリア細胞 / 運動ニューロン死 |
Research Abstract |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は原因不明の致死性神経変性疾患である。研究代表者は変異SOD1の細胞外分泌がALSの病態を説明できることを報告し,変異SOD1タンパクを用いたワクチン療法が有効であることを報告した。本研究はさらに効果的な免疫療法の開発と,機序の解明を目指すものである。平成19年度の進捗状況は以下の通りである。 1.ワクチン療法の応用性の検討と,効果メカニズムについての研究;変異SOD1トランスジェニックマウスの繁殖を開始し,6月より組換えタンパクによるワクチン接種を開始した。低発現型ではG93A変異SOD1による発症遅延効果が見られ,寿命も軽度延長する傾向にある。さらにヒト野生型SOD1も生食+アジュバントコントロールに比し,発症遅延効果が認められる。現在実験マウスを増やし,今後抗体価との関連,病理所見を解析する。 2.変異タンパク特異認識抗体を用いた抗体療法の確立;ハイブリドーマをSCIDマウスの腹腔内に移植し,腹水から抗変異SOD1モノクローナル抗体の大量精製に成功した。新生児に脳室内投与を計画していたが,より効果的な髄腔内投与法を確立した。今後発症直後のマウスに対して投与実験を行うべく繁殖中である。 3.変異タンパク特異認識抗体を産生するハイブリドーマの,生体適合物質を用いたカプセル化細胞移植実験研究;アルギン酸ナトリウムを用いた微小カプセルの作成を試みた。カプセル形成のためのキレート剤の最適化,サイズの小型化、ハイブリドーマの長期生存と抗体産生のための条件設定を行い,2種類の条件に絞り込んだ。今後さらに最適化に向けて研究を行い,腹腔内移植による血清抗体価上昇を目指す。 4.選択的運動ニューロン死におけるグリア細胞の関与について;変異SOD1トランスジェニックマウスの脳幹部を用いて,運動ニューロン死とグリア細胞の組織学的解析を行っており,選択的運動ニューロン死とグリア細胞の関与を示す知見が得られている。 以上より,平成19年度は予定通り順調に進行している。
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Research Products
(9 results)