2007 Fiscal Year Annual Research Report
家族性パーキンソン病の原因遺伝子産物の共通機構の解明と新奇原因遺伝子の同定
Project/Area Number |
19390244
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
服部 信孝 Juntendo University, 医学部, 教授 (80218510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平澤 基之 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90338393)
久保 紳一郎 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20327795)
佐藤 健一 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00276461)
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Keywords | 遺伝性パーキンソン病 / Parkin / PINK1 / autophagy-lysosomal path& / ATP132 / ユビキチン化 / 常染色体劣性晩発性パーキンソン病 / 連鎖解析 |
Research Abstract |
パーキンソン病(PD)の発症機序の解明に、単一遺伝子異常に伴う遺伝性パーキンソン病の遺伝子産物の機能からその全貌を明らかにすることを本課題の目標としている。現在のところ6個の原因遺伝子が同定されている。既にα-synucleinやparkinが脂質ラフトに局在していることが明らかにされている。脂質ラフトは、リン酸化など様々な反応の場として注目されている。本課題の成果として、Park8の遺伝子産物Lrrk2もまた脂質ラフトに局在していることが明らかにされた。共通機構として脂質ラフトの関与が推定される。更にPark9の遺伝子産物ATP13A2の変異解析を行い、わが国もPark9の表現型を持つ家系が存在することが明らかにされた。その機能解析では、タンパク分解系のautophagy-lysosomal pathwayに関わっていることが予想されている。我々が見出した変異は点変異であるが、変異型ではER内に留まっており、1ysosomeに移行できないことが,loss-of-function効果によるものと推定された。遺伝形式が劣性遺伝性であることよりER stressによるものは考えにくく、局在の変化が重要であると考えられた。ParkinとPINK1に関しては、parkinがPINKIの安定性に関わっていることが推定された。これはparkin変異患者剖検脳でもノックアウトマウスによる検討でも再:現された。Parkinの存在下では、PINK1のユビキチン化が抑制され、PI甑1のタンパク分解の遅延がおこることが予想された。これらの知見から遺伝子産物が共通カスケードを形成していることが予想された。一方、新規遺伝子探索に関しては晩発生PDの連鎖解析を行っており、遺伝子座と候補遺伝子を2つまでに絞り込んでいる。またアジア人特有のSNPも同定しており、危険因子も人種により異なることが推定された。
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Research Products
(5 results)