2007 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチ新治療戦略としてのサイクリン依存性キナーゼ4/6阻害療法
Project/Area Number |
19390272
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
上阪 等 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00251554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮坂 信之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157622)
野々村 美紀 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30392070)
杉本 八郎 京都大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90362574)
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Keywords | 関節リウマチ / 治療 / 細胞増殖抑制 |
Research Abstract |
サイクリン依存性キナーセ(CDK)阻害因子のひとつp27KiplとHlVtatペプチドの融合蛋白を作成しえた。この融合蛋白は、変性条件下と非変性条件下で作成することができ、これらふたつは、実際に立体構造が異なるばかりか、非変性tat-p27Kiplのほうが滑膜線維芽細胞内での分解が遅かった。そのために、滑膜線維芽細胞内により多く蓄積し、細胞増殖抑制やセマトリックス・メタロプロテアーゼ3産生抑制なのどの生物学的効果もより強かった。実際に、非変性型tat-p27Kiplを関節リウマチモデル動物の関節に注射して治療実験を行ったところ有効であった。新たな生物学的製剤となることが期待される。 一方、CDK抑制薬のひとつコンパウンドAは破骨細胞の分化を抑制したが、新たに入手した化合物では抑制作用を認めなかった。従って、コンパウンドAのオフターゲット効果である。にもかかわらず、CDKIp16INK4aの強制発現やCDKIp27Kiplタンパクの細胞内導入は、破骨細胞分化を抑制した。そのため、そのメカニズムを検討するために、上記、tat-p27Kipl分子に加えて、p16INK4a搭載レトロウイルスを作成した。 新たなCDK抑制薬スクリーニングには、CDK4蛋白を準備し、この基質となるペプチドを見出すことが出来た。ELISAべースの簡便なスクリーニング系を構築することができる。 マイクロRNAの解析では、炎症性サイトカイン刺激により発現量が増加ないし低下するものや、内内性p16INK4a発現を誘導するマイクロRAN分子候補をマイクロRNAアレイにて検索した。その後、定量的PCR反応によって、確実な発現量変化かどうかを検証したところ、アレイ結果と合致するものいくつかを見出した。
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