2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム情報を基盤とした次世代アレルギー治療法の開発
Project/Area Number |
19390278
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
久保 允人 The Institute of Physical and Chemical Research, シグナル・ネットワーク研究チーム, チームリーダー (40277281)
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Keywords | IL-4 / Th1 / Th2 / 転写制御 / I型アレルギー反 / 転写制御 / エンハンサー / サイレンサー |
Research Abstract |
我々はIL-4遺伝子内でTh2分化に伴いクロマチンレベルで構造変化が見られる領域を指標として、転写制御領域を欠失させた遺伝子改変マウスを作製した。本研究では2つの哺乳類間でよく保存されている領域、IL-4遺伝子3'下流に位置するDNasaI高感受性領域-4(HS-4)とConserved Non-cording Sequence (CNS-2)に着目した。CNS-2を欠失したマウスでは、Alumをアジュバンドとして使ったOVAに対する反応においてIgEの産生が全く起こらなかった。IL-4の存在下では、CNS-2を欠失したT細胞でも正常にTh2細胞へと分化するが、これらTh2細胞をRAG欠損マウスに移入してもIgEの産生は回復しない。この事から、CNS-2はエフェクターとしての機能維持に関わる重要な制御領域であることが明らかにされた。一方、HS-4領域は転写因子Runxに対する認識配列を保有し、Runx3を介してTh1特異的に働くサイレンサーとして働くと考えられていた。しかしながら、HS-4欠失マウスとRunx欠損マウスの解析から、HS-4にはサイレンサー活性があるが、その活性は非常に弱く、これに対しRunxが持つレプレッサー活性は非常に強いことから、HS-4以外の領域の関与が存在することが明らかにされた。また、RunxはT細胞がヘルパーT細胞としての機能を獲得する上で、必須の転写因子であることが明らかとなった。
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