2009 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫の新たな制御因子Ubc13による表皮の分化・自然免疫制御機構の研究
Project/Area Number |
19390297
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
佐山 浩二 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80187286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 聡史 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50419511)
花川 靖 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90284398)
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Keywords | 角化細胞 / 細胞内シグナル / Ubc13 / NF-kB / ノックアウトマウス / アポトーシス / 分化 / MAP kinase |
Research Abstract |
我々はUbc13がTAK1を介して角化細胞の分化・アポトーシスを制御するのではないかと考えた。Ubc13ノックアウトマウスは胎生致死であり、免疫細胞以外には他組織でもUbc13の機能解析はほとんど行われていない。そこで、角化細胞特異的なUbc13ノックアウト(以下Ubc13 KOと略)マウスを作成し、その表現型を解析した。マウスは生後2日で死亡した。マウスの皮膚はコントロールに比し光沢を有し、薄かった。病理組織学的検討を行った。HEではUbc13ノックアウトマウスで、表皮の萎縮が見られた。さらにアポトーシスもみられ、TUNEL陽性であった。増殖能を検討するために、Ki67染色を行った。その結果、Ubc13ノックアウトマウスの表皮では陽性細胞が激減しており、著しい増殖能の低下があった。分化状態を検討するために、分化マーカーの免疫組織染色を行った。その結果、ケラチン(K)14が表皮の上層まで発現する異常パターンが見られた。さらに、後期の分化マーカーであるLoricrinはUbc13ノックアウトマウスでは発現が見られなかった。また、新生児期に発現が見られるK15の発現も見られなかった。以上の免疫組織染色の結果から、Ubc13ノックアウトマウスの表皮では分化異常があると考えられる。細胞内シグナルの解析では、Ubc13 KO角化細胞ではJNK,p38,NF-kBの活性化が抑制されていた。Ubc13は表皮角化細胞の増殖、分化、アポトーシス、免疫反応を制御していると考えられる。
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