2007 Fiscal Year Annual Research Report
フコース転移酵素によるregulatoryT細胞の皮膚特異的遊走能の制御
Project/Area Number |
19390298
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
塩原 哲夫 Kyorin University, 医学部, 教授 (10118953)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水川 良子 杏林大学, 医学部, 助教 (50301479)
高橋 良 杏林大学, 医学部, 助教 (00317091)
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Keywords | regulatory T細胞 / 糖転移酵素 / 皮膚ホーミング / 薬疹 / γδT細胞 |
Research Abstract |
本年度の研究では主に重症薬疹患者及びマウスにおけるregulatoryT細胞(Treg)に関して研究を行った。 1.重症薬疹である薬剤性過敏症候群(DIHS)と、中毒性表皮壊死症(TEN)患者の急性期と回復期のTregの数、表面形質、機能について検討した。急性期のDIHSでは著明なTreeの増加を認めたがTENでは健常コントロールとの差はなかった。表面形質では、DIHSの急性期に増加しているTregにはCCR4やEセレクチン・リガンド(ESL)がコントロールと比べより高発現していく。一方、TENにおいてはコントロールとの差違を認めなかった。Treg機能の解析はサイトカイン変生の抑制、T細胞の増殖の抑制の2つの点から解析を行った。DIHSの急性期に増加しているTregではコントロールと比べ機能低下はみられなかったが、TENの急性期には著明な機能低下を認めた。 回復期の解析では、DIHSではTreg増加は正常化したものの、著明な機能低下を認めだのに対し、TENでは症状の軽快とともに低下していた機能は正常化した。 2.DIHS、TENの病変部皮膚へのTregの浸潤を免疫組織化学的に検討した。DIHSの病変部には多数のTregの浸潤を認めたが、TENの病変部にはTregはごく僅かしか浸潤していなかった。DIHSの皮疹部に浸潤しているTreeの半数以上はFucosyltransferase(FueT)VIIを発現していた。 3.現在様々な遺伝子欠損マウスを用いて、DIHSのマウスモデルを作成中であり、このモデルの作成は次年度までに完成する予定である。
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Research Products
(6 results)