2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子イメージングによる統合失調症のドパミン神経伝達異常の解明
Project/Area Number |
19390308
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
大久保 善朗 Nippon Medical School, 大学院・医学研究科, 教授 (20213663)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 卓弥 日本医科大学, 医学部, 准教授 (20246961)
舘野 周 日本医科大学, 医学部, 助教 (50297917)
一宮 哲哉 日本医科大学, 医学部, 助教 (50398864)
肥田 道彦 日本医科大学, 医学部, 助教 (60434130)
須原 哲也 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター分子神経イメージング研究グループ, グループリーダー (90216490)
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Keywords | 統合失調症 / ドパミン / 分子イメージング / PET / D2受容体 |
Research Abstract |
最近、海外から[11C]NPAを用いてサルでD2アゴニスト結合を調べた研究が報告されたものの、統合失調症患者を対象にD2アゴニスト結合を調べた報告はない。[11C]MNPA(2-[11C]CH30-N-n-propylnorapomorphine)は[11C]NPAに比べ親和性が約5倍、D2/D1選択性が約20倍高く改良されており、より優れたPETリガンドである。同リガンドを用いることによって統合失調症のD2アゴニスト結合の測定が可能になる。本年度は、男性健常者を対象として、新規ドパミンD2受容体測定用アゴニストリガンドである[11C]MNPAを用いたPET検査を行った。動脈血採血を行い、血液を入力関数として用い、3コンパートメントモデル解析を行い、脳内ドパミンD2受容体のアゴニスト結合部位を定量した。さらに、小脳を参照領域として設定し、動脈血採血を必要としない簡便な定量法と比較検討した。その結果、[11C]MNPAは、尾状核、被殻で高い結合を示した。さらに、動脈血採血を必要としない、simplified reference tissue modelを用いた簡便な定量法が、3コンパートメントモデル解析とよく相関することも示した。以上より、[11C]MNPAを用いてD2アゴニスト結合の測定が可能なことを明らかにした。[11C]MNPAによるD2アゴニストイメージングは、統合失調症の病態検索に利用可能と思われた。さらに、[11C]MNPAはシナプス内ドパミン放出をより鋭敏に検出するので、ドパミン放出能の定量評価への応用が期待できる。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] C GABA(A)/Benzodiazepine receptor binding in patients with schizophrenia using[(11)C]Ro15-4513, a radioligand with relatively high affinity for alpha5 subunit.2008
Author(s)
Y. Asai, A. Takano, H. Ito, Y. Okubo, M. Matsuura, A. Otsuka, H. Takahashi, T. Ando, S. Ito, R. Arakawa, K. Asai, T. Suhara.
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Journal Title
Schizophrenia Research 99
Pages: 333-340
Peer Reviewed
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[Journal Article] Enhanced dopamine release by nicotine in cigarette smokers: a double-blind, randomized, placebo-controlled pilot study.
Author(s)
H. Takahashi, Y. Fujimura, M. Hayashi, H. Takano, M. kato, Y. Okubo, I. Kanno, H. Ito, T. Suhara
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Journal Title
Int J Neuropsychopharmacol (印刷中)
Peer Reviewed
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