2007 Fiscal Year Annual Research Report
末梢性BZ受容体とグリア及び心筋代謝との相関に関する研究:イメージングへの展開
Project/Area Number |
19390319
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 修 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (50159969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細井 理恵 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30291446)
桃崎 壮太郎 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30379268)
山口 政俊 福岡大学, 薬学部, 教授 (50117280)
張 明栄 独立行政法人放射線医学総合研究所, 分子イメージング研究センター分子認識研究グループ, チームリーダー (80443076)
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Keywords | 末梢性BZ受容体 / 神経保護作用 / 糖代謝 / 14C-酢酸 / PK-11195 / 脳血流 / 興奮性アミノ酸 / NMDA |
Research Abstract |
末梢性BZ受容体(PBR)が興奮性アミノ酸による神経保護作用を有すること、およびその神経保護作用は単にマイクログリアの活性化を抑制するのみならず、アストログリアも関与している可能性が高い事を示唆する所見を得た。本年度は興奮性アミノ酸の中でNMDAアゴニストであるイボテン酸をラット右側線条体に微量注入し、脳の循環代謝の変化並びにこれらの変化に対するPBRリガンド(PK-11195)の効果を測定した。イボテン酸を注入して2時間後において、注入側の線条体における糖代謝の亢進、局所血流量の低下、14C-酢酸の取り込み低下を認めた。糖代謝の亢進はPK-11195の同時注入により完全に抑制されたが、局所血流量の亢進および14C-酢酸の取り込み低下にはほとんど影響を与えなかった。そこでイボテン酸によって引き起こされる糖代謝の亢進が好気的代謝の亢進であるか否かを明らかにするために、動物PETとH_2^<15>O、O_2ガスを用いて酸素消費量の測定を行った結果、酸素代謝は対側と比較してほとんど亢進せず、主として嫌気的解糖が亢進することを明らかにした。今後、嫌気的解糖の亢進と神経細胞死との関連およびPBRの作用機序について検討を加える予定である。またPBRは心筋虚血時において心筋保護作用があることが報告されているので、今年度はラットを用いて心筋虚血モデルを作成し、再現性に富む手法を確立した。
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Research Products
(11 results)