2008 Fiscal Year Annual Research Report
肝細胞癌固有のシグナルと分子を標的とした新規治療法の展開
Project/Area Number |
19390350
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永野 浩昭 Osaka University, 医学系研究科, 講師 (10294050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 省吾 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30452436)
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90397696)
丸橋 繁 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20362725)
竹政 伊知朗 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50379252)
門田 守人 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00127309)
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Keywords | 肝細胞癌 / 進行癌 / 門脈内腫瘍栓 / インターフェロン / 化学療法 / IFN受容体 / トランスクリプトーム解析 / 血管新生 |
Research Abstract |
IFN-αと5-FUの併用による抗腫瘍効果の機序と効果予測について、検討した。 <肝癌細胞株を用いた検討> まず、in vivoでの検討では、肝癌細胞(HuH7)をヌードマウスに移植した系において、IFNには5FUと併用すると腫瘍の増大を抑制する効果を認めた。in vitroの結果同様、その効果はIFN単独、5FU単独のいずれよりも強いことがわかった。さらには腫瘍内の新生血管数を調べたところ、明らかにIFN、5FU併用群においては、新生腫瘍血管が減少していることが証明され、その機序としてVEGF、Ang-1、Ang-2が相互に関与していることが明らかになった。以上より、IFN-αと5-FUの併用による抗腫瘍効果の機序の一つとして抗血管新生作用の関与が証明された。次に、さらにHUVEC(血管内皮細胞)を用いたin vitroでの検討により、この血管新生抑制効果は、先の血管新生関連因子の発現を関したもののみならず、血管内皮細胞に対する直接的な増殖抑制効果であることが明らかになった。 <臨床献体を用いた検討> すでに、IFN-αと5-FUの併用による抗腫瘍効果の明らかな臨床検体を用いてトランスクリプトーム解析を施行し、治療効果予測に関与する35遺伝子についての絞り込みが終了した。
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Research Products
(25 results)
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[Journal Article] Pilot study of combination chemotherapy of S-l, a novel oral DPD inhibitor, and interferon-a for advanced hepatocellular carcinoma withextrahepatic metastasis2008
Author(s)
Nakamura M., Nagano H., Marubashi H., Miyamoto A., Takeda Y., Kobayashi S., Wada H., Noda T., Dono K ., Umeshita K., Monden M.
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Journal Title
Cancer 112(8)
Pages: 1766-1771
Peer Reviewed
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[Journal Article] 化学療法2008
Author(s)
水野浩昭, 丸橋繁, 小林省吾, 和田浩志, 野田剛広, 村上昌裕, 武田裕, 堂野恵三, 梅下浩司, 門田守人
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Journal Title
総合臨床 57(6)
Pages: 1773-1780
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[Journal Article] 原発性肝癌に対するadjuvant/neoadjuvant chemotherapy2008
Author(s)
武田裕, 氷野浩昭, 小林省吾, 丸橋繁, 種村匡弘, 北川透, 堂野恵三, 梅下浩司, 門田守人, 森正樹, 土岐祐一郎
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Journal Title
臨床外科 63(13)
Pages: 1715-1723
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[Presentation] C型肝炎関連肝細胞癌切除例における術前インターフェロン治療に関する検討2008
Author(s)
富丸慶人, 永野浩昭, 野田剛広, 村上昌裕, 小林省吾, 丸橋繁, 武田裕, 種村匡弘, 北川透, 堂野恵三, 梅下浩司, 若狭研一, 門田守人, 土岐祐一郎, 森正樹
Organizer
第70回日本臨床外科学会総会
Place of Presentation
(東京)
Year and Date
20081127-20081129
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[Presentation] 肝細胞癌に対する成人間生体肝移植における再発予測因子と移植適応2008
Author(s)
丸橋繁, 永野浩昭, 堂野恵三, 金致完, 浅岡忠史, 濱直樹, 小林省吾, 武田裕, 梅下浩司, 門田守人, 土岐祐一郎, 森正樹
Organizer
第70回日本臨床外科学会総会
Place of Presentation
(東京)
Year and Date
20081127-20081129
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[Presentation] 当科における肝切離の工夫2008
Author(s)
丸橋繁, 永野浩昭, 富丸慶人, 星野宏光, 金致完, 浅岡忠史, 小林省吾, 武田裕, 堂野恵三, 梅下浩司, 門田守人, 土岐祐一郎, 森正樹
Organizer
第70回日本臨床外科学会総会
Place of Presentation
(東京)
Year and Date
20081127-20081129
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[Presentation] 肝細胞癌に対する成人間生体肝移植 : 肝癌治療における役割2008
Author(s)
丸橋繁, 永野浩昭, 堂野恵三, 金致完, 浅岡忠史, 濱直樹, 小林省吾, 武田裕, 梅下浩司, 門田守人, 土岐祐一郎, 森正樹
Organizer
第44回日本移植学会総会
Place of Presentation
(大阪)
Year and Date
20080919-20080921
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[Presentation] 肝細胞癌に対するインターフェロン-α/5-FU併用化学療法の多角的抗腫瘍効果に対する検討2008
Author(s)
永野浩昭, 野田剛広, 村上昌裕, 小林省吾, 丸橋繁, 宮本敦史, 武田裕, 山本浩文, 堂野恵三, 梅下浩司, 門田守人
Organizer
第108回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
(長崎)
Year and Date
20080515-20080517
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[Presentation] IFNレセプター陽性肝細胞癌に対するIFN併用化学療法の感受性に関する遺伝子発現解析2008
Author(s)
野田剛広, 永野浩昭, 竹政伊知朗, 吉岡慎一, 和田浩志, 村上昌裕, 小林省吾, 丸橋繁, 宮本敦史, 武田裕, 堂野恵三, 梅下浩司, 松原謙一, 門田守人
Organizer
第108回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
(長崎)
Year and Date
20080515-20080517
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[Presentation] クリプトーム解析診断による肝細胞癌切除後早期再発予測2008
Author(s)
村上昌裕, 永野浩昭, 竹政伊知朗, 野田剛広, 吉岡慎一, 小林省吾, 丸橋繁, 武田裕, 堂野恵三, 梅下浩司, 松原謙一, 門田守人
Organizer
第108回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
(長崎)
Year and Date
20080515-20080517
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[Presentation] 肝細胞癌肝切除および肝移植症例における末梢血中AFPMRNA定量の臨床的意義2008
Author(s)
丸橋繁, 宮本敦史, 永野浩昭, 堂野恵三, 杉田ゆりか, 金致完, 浅岡忠史, 濱直樹, 小林省吾, 武田裕, 梅下浩司, 門田守人
Organizer
第108回日本外科学会定期学術集会
Place of Presentation
(長崎)
Year and Date
20080515-20080517