2007 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌細胞および正常食道上皮細胞における機能性リボ核酸の発現と機能解析
Project/Area Number |
19390356
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
嶋田 裕 University of Toyama, 医学薬学研究部, 准教授 (30216072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 豪三 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80172013)
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
篠田 雅幸 愛知県立がんセンター, 中央病院, 病院長 (00416166)
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Keywords | miRNA / 正常食道上皮 / 食道癌細胞株 / real time PCR / マイクロアレイ解析 / 薬剤感受性 / CDDP / 5Fu |
Research Abstract |
正常食道上皮と食道癌細胞において発現に差のあるmicroRNAを網羅的に同定するため、正常食道上皮として正常食道細胞株HE3-1、HEEPic-2の2株と、食道癌細胞株KYSE150、KYSE170、KYSE190、 KYSE450、 KYSE510の5株において、human microRNA oligo chip(TORAY471miRNA)を用いたマイクロアレイ解析を行った。7細胞株間でシグナル値の差が少なくとも3倍以上あったmicroRNA群を抽出し、クラスター解析(heatmap)を行い、正常細胞とKYSE株の違いに大きく寄与していると推測されるmicroRNA(normal tissue>cancer:5種、 normal tissue<cancer:15種)が見いだされた。このうち14種類について定量PCR法により再評価を行ったところ、5種類のmicroRNAにおいて正常食道細胞株と食道癌細胞株における発現差が確認された。また既知の250種のmicroRNAに関してreal timeRT-PCR法を用いて解析を行つた。Real timePCRではマイクロアレイと異なり2倍変動でmicroRNAを抽出した。主成分分析で第二軸において正常食道細胞株とKYSE株のベクトルが逆の方向性を示し、両者の違いに貢献するmicroRNA群が示唆された。その中にはマイクロアレイ解析から選抜されたmicroRNAも選択されており、解析法の妥当性が確認された。 一方、薬剤感受性についてCDDR,DTX,PTX,5Fuに対する感受性株、抵抗性株を27種のKYSE細胞株より選別し、mRNA及びmiRNA解析を行ったが、現在の所、 mRNAおよびmicroRNAの全体的なプロファイルとしては薬物感受性株群と薬物抵抗性株群のあいだに明確な区別は同定されていない。
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Research Products
(5 results)