2008 Fiscal Year Annual Research Report
食道癌細胞および正常食道上皮細胞における機能性リボ核酸の発現と機能解析
Project/Area Number |
19390356
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
嶋田 裕 University of Toyama, 医学薬学研究部, 准教授 (30216072)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻本 豪三 京都大学, 薬学研究部, 教授 (80172013)
篠田 雅幸 愛知県立がんセンター, 中央病院, 病院長 (00416166)
塚田 一博 富山大学, 医学薬学研究部, 教授 (90171967)
|
Keywords | miRNA / 食道癌 / 正常食道上皮 / PLK-1 / miR-593* / 食道腺癌 / miR-106b-25 polycistron |
Research Abstract |
正常食道上皮で発現が見られないPolo-like kinase 1 (PLK1)が食道癌細胞株11株で発現しており、SiPLK1によりその発現レベルが抑制された。さらにSiPLKは食道癌細胞にG2/M arrestを生じさせ、増殖抑制と異種移植による腫瘍形成を抑制した。データベースサーチによりPLK1のをターゲットとするmiR-593*が同定された。miR-593*は15株中10株の食道癌細胞株および食道癌組織14症例で発現低下が認められた。miR-593*は食道癌細胞株HAS/cにおいてPLK1の発現を69-73%抑制するとともにG2/M arrestによる細胞増殖抑制を来した。一方miR-593*の阻害剤はPLK1発現を11-37%上昇させた。さらにルシフェラーゼassayにてmiR-593*はHAS/cのPLK発現を57-71%減少させた。以上の事からmiR-593*はPLKを転写後調節しており食道癌における有力な分子標的となりうるものと考えられた。 一方、Barrett腺癌ではmiR-106b-25クラスターが高発現しており、癌細胞の増殖、抗アポトーシス効果ならびに異種移植の腫瘍形成能を亢進した。MiRs-93と-106bのターゲットはp21で、miR-25のターゲットはBimと考えられた。MiRs-93と-106bはp21のmRNAを直接抑制するがBimに対してはmRNA発現に変化はなく転写抑制と考えられた。食道腺癌ではMiRs-106b-25クラスターがp21とBimの抑制を介して増殖に関与している。
|
Research Products
(8 results)