2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390358
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
崔 禎浩 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (60312576)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋木 佳克 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50372298)
本吉 直孝 東北大学, 病院, 講師 (40375093)
芳賀 洋一 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (00282096)
松永 忠雄 東北大学, 大学院・医工学研究科, 助教 (00396540)
川本 俊輔 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20400244)
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Keywords | 心臓大血管外科 / 生物・生体工学 / ナノマシン / 脊髄虚血 / 胸腹部大動脈瘤 |
Research Abstract |
これまで考案した超音波連続波ドップラ法を応用したマイクロトランスデューサ・マイクロセンサ搭載型脊髄虚血モニタリングカテーテルのさらなる改良を実施し、疑似髄腔内で疑似血管に人工血液に潅流し測定を繰り返した。 まず、振動子の上にアクリル樹脂(φ1.0mm)からなる拡散レンズを構成し、連続波を広げて測定位置合わせを容易にする工夫では、微弱信号に対して十分な受信の効率化と信号増幅効果が得られないと判断されたため、抜本的なプロトタイプセンサの構造修復の必要性に迫られた。これまで以上に送信・受信素子間の距離を短縮し、さらに両者の角度を180度から135度に変更した。その上で、改めて音響特性、干渉波による影響等の測定を行った。外部回路受信装置にもバージョンアップを重ね、現在も改良を続けさらなる感度の向上のため工夫を追加している。 これまでの改良により、第二世代の試作モニタリングマイクロセンサが作製され、それを用いて疑似血管系での血流測定を行ったところ、流量の増加に伴う有意なDopplerシフトを記録することができた。ただし、信号強度増加を誘発するair bubbleの混注があって初めてしっかりとしたDopplerシフトを測定し得るという特性が残り、これが、疑似血管系での人工血液を用いた場合の限界とも考えられた。 そこで、現段階における脊髄虚血モニタリングカテーテルの生体内における作動状況確認のための大動物(イヌ)を用いた測定実験も試みた。脊椎外科の手技を用いて脊髄硬膜を露出し小開窓から脊髄腔内ヘモニタリングカテーテルの留置を行った。人工髄液の注入を行いつつセンサが適正に作動するかどうかの確認を行った。わずかな信号を検知できたが、ノイズがいまだ多く、臨床応用に至る前にS/N比のさらなる改善を得る必要があることが判明した。
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