2007 Fiscal Year Annual Research Report
グリオーマ・癌幹細胞共通抗原を標的とした免疫療法の開発
Project/Area Number |
19390384
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
戸田 正博 Keio University, 医学部, 講師 (20217508)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河瀬 斌 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40095592)
大多 茂樹 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20365406)
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Keywords | 脳腫瘍 / グリオーマ / 癌幹細胞 / 抗原 / 免疫療法 / 神経幹細胞 |
Research Abstract |
本研究では、グリオーマ・脳腫瘍幹細胞(brain cancer stem cell;BCSC)共通抗原を標的とした免疫療法を開発するため、これまで我々が確立した神経幹細胞の低密度培養法を応用して、ヒトグリオーマ細胞株、ヒトグリオーマ組織由来の培養細胞からBCSCの分離を試みた。 Hoechst33324染色による排泄能の高いSP分画とBCSC・神経幹細胞の共通マーカーであるCD133発現を基本にBCSCの分離を行った。つぎに、分離されたBCSCの癌幹細胞としての基本的性質を検証するため、神経幹細胞培養条件でのスフェア形成能、自己増殖能、形成スフェアの多分化能(ニューロン、オリゴデンドロサイト、アストロサイトへの分化能)、さらに免疫不全マウス(NOD-SCIDマウス)脳内移植後の腫瘍形成能を解析した。その結果、ヒトグリオーマ細胞株、ヒトグリオーマ組織からそれぞれ1種ずつ、計2種類のBCSCの分離に成功した。さらに、これまで同定されたグリオーマ抗原の神経幹細胞、グリオーマ細胞、およびBCSCにおける遺伝子発現の比較解析により、BCSC抗原の候補遺伝子を同定した。 今後はBCSC由来のcDNA発現ライブラリーを構築し、ニューロスフェア形成能を指標にしたBCSC増殖因子のクローニング、またグリオーマ患者血清を用いたSEREX法によるBCSC抗原分子の同定を試みる。同定されたBCSC抗原およびBCSC増殖因子の機能解析を行い、一方、マウスグリオーマ細胞株からBCSC分離を行い、マウス同種BCSC移植モデルを作製し、同定されたBCSC抗原を用いた免疫療法の有効性を解析する予定である。
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Research Products
(18 results)
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[Journal Article] Identification of a neuron-specific human gene,KIAA1110,that is a guanine nucleotide exchange factor for ARF1.2007
Author(s)
Hattori Y, 0hta S, Hamada K, Yamada-Okabe H, kanemura Y, Matsuzaki Y, Okano H, Kawakami Y, Toda M
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Journal Title
Biochem Biophy Res Commun 364(4)
Pages: 737-742
Peer Reviewed
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[Journal Article] Isolation and characterization of dendritic cells from common marmosets for preclinical studies on cell therapy.2007
Author(s)
Ohta S, Ueda Y, Yaguchi M, Matsuzaki Y, Nakamura M, Toyama, Y Tanioka Y, Tamaoki N, Nomura T, Okano H, Kawakami Y, Toda M
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Journal Title
Immunology 123
Pages: 566-574
Peer Reviewed
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