2009 Fiscal Year Annual Research Report
新潟県の高齢化モデル地区での骨粗鬆症・変形性関節症の相互関係の検討とリスク評価
Project/Area Number |
19390389
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
遠藤 直人 Niigata University, 医歯学系, 教授 (10251810)
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Keywords | OA / 骨粗鬆症 / 軟骨代謝マーカー / CTX-II / NTX-I / 膝 |
Research Abstract |
新潟県旧松代町(現十日町市)にて平成19年7月に住民約2000人を対象に行われる基本検診の際に、同意の得られた方を対象として、約1500名の膝検診を行ない、両膝立位X線を撮影し、膝OAグレード分類を行い、骨・軟骨代謝マーカーの測定も終了し、横断的な検討と過去のX線データがある対象については縦断的な解析を行ない、悪化・不変群においてCTX-II値が有意に高値であることを見いだした。また、骨吸収抑制薬を内服している対象では、有意に尿中CTX-IIとNTX-Iが低値となっていた。平成21年度に複数の学会(日本整形外科学会ならびにOARSI(Osteoarthritis research society international)にて発表し、現在2編の論文を投稿準備中。 また、平成19年度の佐渡市の総合病院における大腿骨頚部骨折および脊椎圧迫骨折患者約120例において、同意を得たうえで、血液・尿サンプルの採取を行った。検体は、骨代謝関連マーカーである血清25-OH Vitamin D, intact PTH,尿中NTX-Iおよび軟骨代謝マーカーである尿中CTX-IIの測定を行ってその関連を検討した。骨粗鬆症の強い患者群のため、NTX-Iが低値であり、松代住民検診群と比較して、CTX-IIとNTX-Iとの関連性は異なっていた。 さらに、上記二地域から得られたデータの解析が進行するに伴い、膝OA患者群並びに健常群との比較が重要と考え、以前から当科ならびに関連施設でエントリーしていた(1)病院へ受診した膝OAを有する患者群と、(2)膝の痛みのない健常群の保存検体における尿中CTX-II、NTX-I値との比較を解析し、検診でX線上の膝OAがないと判定された群の尿中CTX-II値は、(2)の群に近いものであり、関節マーカーとしての有用性が認められた。
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Research Products
(5 results)