2009 Fiscal Year Annual Research Report
スキャフォールドを用いない間葉系幹細胞由来三次元人工組織による骨軟骨再生
Project/Area Number |
19390394
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中村 憲正 Osaka University, 臨床医工学融合研究教育センター, 招聘教授 (50273719)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 淳 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40237938)
中田 研 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00283747)
吉川 秀樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
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Keywords | 幹細胞 / 軟骨分化 / 骨分化 / スキャフオールド / 再生医療 / メカニカルストレス / 骨形成因子 / ハイドロキシアパタイト |
Research Abstract |
本年度は修飾スキャフォールドフリー間葉系幹細胞由来三次元人工組織(TEC)による骨軟骨再生研究を行った。細胞採取用の動物より滑膜を採取し間葉系幹細胞を分離、培養し4-7代継代した後にTECを作成した。膝関節大腿骨滑車部に直径4ミリ、深さ3ミリの円柱状骨軟骨欠損を作成し、骨欠損部に1.TEC単体、2.HaP添加TEC、あるいは3. betaTCP人工骨のいずれかを移植した。軟骨欠損部には1.TEC単体、2.BMPによる軟骨分化刺激を加えたTECを移植した。移植後4、8、24週後に修復組織の評価を組織学的、生体力学的に行った。組織学的評価によりTEC+betaTCP人工骨複合体が最も確実に骨軟骨再生させることが明らかとなった。TEC単体、あるいはHaP添加TECでは軟骨下骨の十分な構築を達成することは困難であった。以上より骨軟骨組織の再生には軟骨用、軟骨下骨用に用途の異なる複合素材の組み合わせが効果的であることが判明した。本知見は今後の医療用具としての複合体開発に有用な指針を与えるものと期待される。また、BMPによる軟骨分化刺激を与えたTECは、異所性骨化などの有害事象を呈することはなかったもめの、TEC単体と比較して、移植後明らかな軟骨再生促進効果を認めることができず、本研究での刺激条件ではBMPの有用性を示すことはできなかった。今後さらなる至適条件決定が必要と考えられた。以上の結果より骨軟骨再生に最も効果的な移植材としての複合体の構成を決定することができた。TECは人工骨と安定した複合体形成をin situで持続することが可能であり、本複合体は今後のバイオ人工関節として発展させるための構成要素としての使用が期待される。
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Research Products
(24 results)
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[Presentation] 1. the Future of Sports Medicine : Basics and Application2009
Author(s)
Norimasa Nakamura, Chair, Savio Woo, Co-Chair, Ramon Cugat, Johnny Huard, William Rodkey, Russell Warren, Alberto Gobbi, Harukazu Tohyama,
Organizer
7^<th> Biennial ISAKOS Congress
Place of Presentation
大阪
Year and Date
20090405-20090409
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