2007 Fiscal Year Annual Research Report
心筋虚血再灌流障害の克服-RISK pathway及び抗酸化機構の制御-
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19390406
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
澄川 耕二 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60028660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
趙 成三 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90325655)
三好 宏 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (90332858)
吉富 修 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30380926)
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Keywords | 心筋虚血再灌流障害 / ホスホジエステラーゼIII阻害薬 / プレコンディショニング / PI3K-Akt / mPTP / Rho-kinase阻害薬 / ポストコンディショニング / 心筋スタニング |
Research Abstract |
1.ラット心筋梗塞モデルを用いて、ボスホジエステラーゼIII阻害薬であるオルプリノンのプレコンディショニング効果とその機序について検討した。オルプリノンの虚血前投与は心筋梗塞サイズを縮小させ、その効果はPI3K-Akt阻害薬、mPTP開口薬で抑制されることが明らかとなった。この成果はJ Anesth 2007;21:176-180に掲載された。 2.ラット心筋梗塞モデルを用いて、Rho-kinase阻害薬ファスジルのポストコンディショニング効果とその機序について検討した。ファスジルの虚血後投与は心筋梗塞サイズを縮小させ、その効果はPI3K-Akt阻害薬で抑制されることが明らかとなった。この成果を米国麻酔学会(2007年10月San Francisco)で発表し、Anesthesiology 2007;107:A612に掲載された。 3.急性装置埋め込みブタを用いて、Rho-kinase阻害薬ファスジルの虚血再灌流後の塩酸ファスジルの投与タイミングが心筋スタニングの回復に与える影響について検討した。ファスジルの虚血再灌流直後の投与は心筋スタニングからの回復を改善するが、虚血再灌流30分後からの投与では改善しないことが明らかとなった。この成果を米国麻酔学会(2007年10月San Francisco)で発表し、Anesthesiology 2007;107:A624に掲載された。 4.急性装置埋め込みブタを用いて、ホスホジエステラーゼIII阻害薬ミルリノンの虚血再灌流障害に対する心筋保護作用の機序について検討した。p38 mitogen-activated protein kinase(p38MAPK)阻害薬SB203580(SB)の前処置によりミルリノンの心筋スタニングからの回復の改善が抑制されたことにより、ミルリノンの保護作用にはp38MAPKの活性化が関与することが明らかとなった。この成果を米国麻酔学会(2007年10月San Francisco)で発表し、Anesthesiology 2007;107:A626に掲載された。
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Research Products
(5 results)