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2008 Fiscal Year Annual Research Report

散在性反復配列(利的遺伝子)の脱メチル化による新たなヒト精巣腫瘍発癌モデルの構築

Research Project

Project/Area Number 19390413
Research InstitutionShiga University of Medical Science

Principal Investigator

岡本 圭生  Shiga University of Medical Science, 医学部, 講師 (50303780)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 川上 享弘  滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90346023)
岡田 裕作  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127062)
上仁 数義  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (90324590)
Keywords精巣腫瘍 / エピジェネティックス / メチル化 / 発癌モデル / メチルトランスフェラーゼ
Research Abstract

われわれは精巣腫瘍のエピジェネティックスについて継続的に研究を行う中で、精巣腫瘍DNAには、脱メチル化という体細胞由来の癌とは異なる興味深いエピジェネティックスの特性が存在することを報告してきた。今回、DNAメチル基転移化酵素(DNMT)遺伝子群の発現に関する詳細な解析により胎生期生殖細胞にみられるDNMT3LmRNAが精巣腫瘍で特異的高発現を示すことを見出した。
さらにヒトDNMT3L抗体を作製し解析を進めた結果、I.DNMT3L蛋白はヒト胎児性癌に特異的な新規バイオマーカーとなりうること、II.ヒト胎児性癌由来細胞株ではDNMT3Lを抑制することによりアポトーシスの誘導がおこり、DNMT3Lは胎児性癌の進展、発生に促進的に働く分子であることがわかった(以上投稿準備中)。これらの知見により基礎的、臨床的に下記の2つの重要な課題が見つかり、この点から研究を更に進めたいと考えている。1)胎児性癌は哺乳類の初期胚に由来するES細胞が癌化したものと考えられており、胎児性癌はES細胞と同様に多分化能を有している。そこでDNMT3Lが発生過程おいて分化多能性の獲得、維持やその制御機構に果たす役割について検討する。2)臨床的課題:ヒトの胎児性癌は精巣固有のものであり、精巣胚細胞腫瘍の中では悪性度の高い癌である。多くの精巣腫瘍はCDDPを中心とする化学療法によって転移症例でも高い治癒率を得ることができるが、転移症例のうちの20%は難治症例であり、それらの多くには胎児性癌成分が含まれる。以上より精巣腫瘍の治癒率向上は胎児性癌のコントロールにかかっているといっても過言ではない。そこで免疫染色、血清でのELISA法の構築、in vivoでのsiRNA投与による実験を通じてDNMT3Lの胎児性癌のバイオマーカー、治療標的分子としての役割をさらに探っていきたい。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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