2007 Fiscal Year Annual Research Report
不妊病態に関わる膜融合因子の研究と生殖医療への応用
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19390431
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
宮戸 健二 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖医療研究部, 室長 (60324844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 潔子 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 共同研究員 (20415590)
阿久津 英憲 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 共同研究員 (50347225)
斎藤 英和 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 共同研究員 (90125766)
高橋 祐司 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 共同研究員 (00392499)
宮戸 真美 国立成育医療センター(研究所), 生殖医療研究部, 共同研究員 (00386252)
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Keywords | 受精 / 膜融合 / CD9 / テトラスバニン |
Research Abstract |
受精は精子と卵子の融合によって次の世代を担う受精卵を作る現象である。いままでの研究からわれわれはCD9と呼ばれる膜タンパク質が卵子側の融合調節因子として機能していることを発見し、その後の解析を行ってきた。最近の研究から、CD9は卵子から受精前に放出される膜構造体(エクソソームと命名)の構成タンパク質の1つで、CD9は欠損した卵子では、この膜構造体が形成されないことが明らかとなった(論文投稿中)。そこで、エクソソームの精子と卵子との融合における機能を解明するため、以下の研究を行っている。(1)エクソソーム構成成分の同定(2)エクソソーム形成機構と分泌機構の解明 本年度は(1)について主に検討を行い、部分的ではあるがエクソソームの構成因子を明らかにした。今までの研究からエクソソームはマウス卵子から受精前に放出されることが抗CD9抗体を用いた生化学的解析から明らかとなっていることから、抗CD9抗体によって免疫沈降される成分と、野生型卵子(エクソソーム放出卵子)とCD9欠損卵子(エクソソーム欠損卵子)を免疫染色することにより、エクソソームの構成因子の解析を行った。結果として、生化学的解析からは細胞質で分子シャペロンとして機能することが知られているヒートショックタンパク質(HSP90)が同定された。更に、免疫染色による解析からは糖脂質(ガングリオシド)の1つであるGM3がエクソソームの構成因子であることが明らかとなった。現在、更に構成因子の解析を進めている。また、エクソソームの形成機構について解析を進めており、視床下部から放出される内分泌ホルモンが直接的に卵子からのエクソソームの放出に関わっているという結果が得られたことから、生化学的、細胞生物学的なデータを現在収集している。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Preferential localization of SSEA-4 in interfaces between blastomeresof mouse preimplantaion embryos2007
Author(s)
Sato B, Katagiri YU, Miyado K, Akutsu H, Miyagawa Y, Horiuchi Y, Nakajima H, Okita H, Umezawa A, Hata J, Fujimoto J, To Shimori K, Kiyokawa N.
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Journal Title
Biochem Biophys Res Comun 364
Pages: 838-843
Peer Reviewed
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