2009 Fiscal Year Annual Research Report
上咽頭がんをはじめとするEBV関連腫瘍におけるSiah1の分子生物学的解析
Project/Area Number |
19390433
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
古川 仭 Kanazawa University, 副学長 (40092803)
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Keywords | 上咽頭癌 / バーキットリンパ腫 / 浸潤 / 転移 / Siah1 |
Research Abstract |
1) LMP1導入上咽頭細胞の分子生物学的検討 平成19年,20年度の組織免疫染色の結果から上咽頭がん患者ではSiah1はその誘導因子であるHIF1α、VEGFと相関傾向がみられたがその発現頻度は病期進行度があがれば高い傾向にあった。LMP1の発現は必ずしも病期進行度とは比例しなかったため何らかのLMP1以外のSiah1を誘導する因子の関連がうかがわれたため、分子生物学的に解析を平成21年度に行った。 すなわち、LMP1発現プラスミドを上咽頭上皮不死化細胞にトランスフェクションにて導入しその後コントロール細胞とウェスタンプロット法を用いて検討を行った。また低酸素自身によるSiah1の誘導が考えれたため、今回はLMP1導入した細胞とコントロール細胞を各々低酸素チェンバーで低酸素化を行った後にウェスタンブロット法により低酸素誘導因子の発現に相乗効果がみられるかを検討した。低酸素誘導とLMP1発現の間には相乗的な効果を認めた。 2) 低酸素およびLMP1発現による低酸素誘導因子発現のSiah1の関与 次にSiah1の阻害プラスミドを共発現したところ、これらの低酸素誘導因子の発現増強は低下したため、LMP1による誘導、低酸素自身による誘導いずれにもSiah1は関与していることが判明した。 3) LMP1発現細胞の免疫不全マウスへの移植 更なる解析のため、LMP1を恒常的に発現する細胞を確立しこれらを免疫不全マウスの皮下に移植することでin vivoレベルでの低酸素ならびにSiah1の分子機構を解析予定である。今年度までにLMP1を恒常的に発現するシステムとしてレトロウィルス感染法によるシステムを確立し今後それらの細胞をヌードマウスに局所移植することで解析予定である。
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Research Products
(4 results)