2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390435
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
湯本 英二 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (40116992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓑田 涼生 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 講師 (30284772)
増田 聖子 熊本大学, 医学薬学研究部, 助手 (70346998)
村上 大造 熊本大学, 医学薬学研究部, 助教 (70398212)
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Keywords | 反回神経 / 脱神経 / 神経再支配 / 甲状披裂筋 |
Research Abstract |
一側反回神経脱神経動物モデルに頸神経ワナを用いた神経筋弁移植術(NMP)を行い、異所性神経再支配が起こる過程を詳細に検討した。甲状披裂筋萎縮の程度、神経筋接合部(NMJ)の分布様式、神経線維とアセチルコリン受容体の分布を免疫組織学的に検討した。神経線維の染色には抗Synaptophysin抗体を、アセチルコリン受容体の染色にはα-Bungarotoxinを用いた。さらに、誘発筋電図検査法を用いて甲状披裂筋神経再支配の機能的側面を電気生理学的に検討した。結果を一側反回神経脱神経動物モデルの検討結果と比較した。 反回神経切断のみを行った脱神経動物では甲状披裂筋は健側の50%程度まで萎縮が進行していたのに反し、NMP群では、個々の筋線維および甲状披裂全体の大きさがNMP施行10週後に健側と同程度まで回復した。これらの結果は脱神経群の結果と比較して有意差を認めた。NMP施行10週後に誘発筋電図検査を行った。頸神経ワナを刺激すると平均して健側に50%程度の振幅を持つ筋電位が甲状披裂筋から得られた。この電位は頸神経ワナを切断すると消失したことからNMP群の動物では頸神経ワナから伸張した神経線維が再生して甲状披裂筋を機能的にも再建できることを示すものであるといえる。 長期脱神経後のNMPの効果を検討するため、脱神経モデル動物を作成した。平成20年度に反回神経切断後8、16、24、48週経過時にNMPを行い、甲状披裂筋への神経再支配の有無とその程度を形態学的、筋電図学的に検討する予定である。
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Research Products
(9 results)