2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390437
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
大森 孝一 Fukushima Medical University, 医学部, 教授 (10233272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
挾間 章博 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60218394)
中村 達雄 京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (70227908)
和田 郁夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40182969)
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Keywords | 移植・再生医療 / 細胞・組織 / バイオテクノロジー / 線維芽細胞 / 頭頸部 |
Research Abstract |
気管線維芽細胞の代わりに、気管上皮層の再生を促進し容易に採取可能な自家移植用の線維芽細胞の供給組織を検索することを目的とした。異なる組織に由来する線維芽細胞の採取・培養を行うために、実験動物としてラットを用い、同一個体から気管、皮膚、頬粘膜、歯肉粘膜および鼻粘膜より線維芽細胞をoutgrowth法にて採取し、培養した。 線維芽細胞の増殖能、細胞外マトリックス合成、産生能の測定を行った。一定面積の組織片から採種できる各線維芽細胞の細胞数と継代後の増殖率を、血球計算板によるカウントとBrdU取り込み量の測定によって比較した。コラーゲンゲル内で培養した各線維芽細胞による細胞外マトリックス合成量をreal-time PCR、産生量をウエスタンブロッティングで定量した。 上皮細胞と線維芽細胞の共培養を行った。線維芽細胞を含むコラーゲンゲル上に気管より酵素処理にて採取した上皮細胞を播種して共培養した。上皮細胞がコンフルエント到達後は、上皮細胞の分化を促進するため空気暴露した。線維芽細胞が上皮細胞の増殖、移動、構造に及ぼす効果を調べた。上皮細胞層の一部を剥離し、再び上皮細胞被覆するまでの時間、共培養した上皮細胞の増殖率を用いて上皮細胞の増殖、移動に及ぼす効果を評価した。線毛細胞、杯細胞および基底細胞に特異的な抗体による免疫組織学的手法、走査型電子顕微鏡による上皮表面の線毛被覆面積によって、構造に及ぼす効果を評価した。 以上の実験で得られた結果から、歯肉粘膜由来の線維芽細胞が、形態的にも機能的にも正常の気管組織に近い組織再生を促進することが判明した。
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Research Products
(7 results)