2008 Fiscal Year Annual Research Report
SJS/TENの新規治療法開発に向けての戦略的研究
Project/Area Number |
19390446
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
外園 千恵 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 講師 (30216585)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (30116024)
田代 啓 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10263097)
上田 真由美 同志社大学, 生命医科学部, 講師 (60398386)
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Keywords | Stevens-Johnson症候群 / 中毒性表皮壊死融解症 / 遺伝子発現解析 |
Research Abstract |
以前、我々は、Stevens-Johnson症候群(SJS)、その重症型である中毒性表皮壊死融解症(TEN)について、HLA-classIを解析し、HLA-A0206と強い相関を認めることを報告した。また、SJS/TEN患者の末梢血単球を用いた遺伝子発現解析にてLPS刺激によるIL4Rの発現変化が健常人と異なることに着目しIL4R遺伝子多型について解析した結果、IL4R遺伝子多型Gln551Argについて有意な相関を認めたことを報告した。本年度は、HLA-classIIならびに、IL4RのリガンドであるIL13とIL4について遺伝子多型解析を行った。さらに、SJS/TENの発症時に血液中のFasLが上昇することに着目し、FasLの遺伝子多型を解析した。その結果、HLA-classII(HLA-DRB1,HLA-DQB1)はSJS発症とは相関を示さなかった。しかし、HLA-A0206については、40名の患者を解析したとき同様に強い相関と認めた(p;genefrequency:p=0.0001,オッズ比3.2,carrier frequency:p=0.00004,オッズ比4.1)。IL13遺伝子多型Arg110Glnについて有意な相関を認めた(G vs A p=0.014オッズ比1.8)。IL4遺伝子多型については有意差を認めなかった。血中IL13値は、Arg110Argで有意に低く、Arg110Argが多いSJSで低い傾向にあった。また、IL4R遺伝子多型Gln551GlnとIL13遺伝子多型Arg110Argの両方をもつ割合が、コントロールで34.4%、SJS/TEN患者で57.9%と、SJS/TEN患者で有意に増加していることも判明した(p=0.0006,オッズ比2.6)。さらに、FasL遺伝子多型rs.3830150について有意な相関を認めた(A vs G p=0.004オッズ比0.496,AA vs AG+GG p=0.001オッズ比0.395)。 SJS発症に遺伝的素因が大きく関与することは明かである。
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Research Products
(6 results)