2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390454
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
多久嶋 亮彦 Kyorin University, 医学部, 准教授 (90272541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗田 昌和 杏林大学, 医学部, 助教 (20424111)
白石 知大 杏林大学, 医学, 医員 (40433726)
佐藤 英 杏林大学, 医学部, 助教 (10424110)
満淵 邦彦 東京大学, 情報理工学部, 教授 (50192349)
波利井 清紀 杏林大学, 医学部, 教授 (50111539)
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Keywords | 顔面神経麻痺 / 電気刺激 / 筋電図 / 動的再建術 / 埋め込み型デバイス |
Research Abstract |
顔面神経麻痺患者における、麻痺側顔面表情の再建を目的として「健側の顔面表情筋の収縮を埋め込み型の筋電で感知し、電気刺激によって患側の相対応する顔面表情筋の筋収縮を促すデバイス」の開発を進めた。共同研究者の開発した四肢のリハビリテーション用の工学的なデバイスを応用し、埋め込み型に最適化をはかった。 まず、局所麻酔薬を用いた顔面神経側頭枝麻痺被検者(健常患者)において経皮的針電極による筋電検知、筋刺激を行い、同デバイスのシミュレーションを行った。針電極刺入にともなう、spontaneousな電位の検知が原因と思われる散発的な攣縮様運動は認められるものの、概ね麻痺側前頭筋運動の良好な再現を得ることができた。前頭筋の動的な再建術を行う形成外科的な手技は存在せず、当シュミレーションによって、新しい治療の可能性が示された。同モデルにおいては急性期実験として顔面神経麻痺のシミュレーションを行うため麻痺の罹病期間がなく、麻痺側顔面表情筋の萎縮の影響が割愛されているという問題点がある。このため今後は各種再建術を希望して当科を受診した顔面神経麻痺患者からボランティアを集い、表面電極もしくは経皮的針電極を用いて、直接筋刺激による麻痺側顔面表情筋運動能を調べ、デバイイスの刺激条件最適化を行っていく。 併行して、埋め込み型デバイスの長期埋入に伴う組織学的、神経生理学的な影響、およびそれによる筋電感知条件、刺激条件を検討するために動物モデルの開発を行った。ラットの前脛筋の筋力を定量的に測定する系、および家兎の耳介しょう立筋の麻痺モデルを確立した。デバイスの小型化は各種半導体素子の最適化をはかることによって、十分達成できるレベルものである。平成20年度にはデバイスの小型化をはかり、上記動物モデルを用いた慢性期実験を行っていく予定である。
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Research Products
(8 results)