2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390454
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
多久嶋 亮彦 Kyorin University, 医学部, 教授 (90272541)
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Keywords | 顔面神経麻痺 / 電気刺激 / 筋電図 / 動的再建術 / 埋め込み型デバイス |
Research Abstract |
顔面神経麻痺患者における、麻痺側顔面表情の再建を目的として「健側の顔面表情筋の収縮を埋め込み型の筋電で感知し、電気刺激によって患側の相対応する顔面表情筋の筋収縮を促すデバイス」の開発を進めた。 平成19年度に行った、局所麻酔薬を用いた顔面神経側頭枝麻痺被検者(健常患者)における治療シミュレーションを用いて採取筋電から刺激波形への変換アルゴリズムの最適化を行った。攣縮様の誤収縮なく、健側顔面の表情筋収縮と対称性の高い刺激を行う方法を開発することに成功した。当変換アルゴリズムを用いて再建される筋収縮運動は、過去に報告されている方法に比較して左右対称性が高く、治療方法としての有用性を実証しえた。臨床において当デバイスを用いた治療を行う場合には、麻痺の原因、発症からの期間などによって、筋萎縮が進行していて一義的に麻痺筋体の収縮を惹起することが困難であることが考えられる。顔面神経麻痺症例における筋萎縮の程度および電気刺激に対する麻痺筋体の反応性を調べる目的で、臨床症例において患者本人の同意のもとに電気刺激実験を行い、筋体の収縮能を調べた。麻痺発症後1年程度経過していても、即時的に筋体の収縮を惹起することができる症例もあれば、麻痺発症後10日程度であっても、筋体収縮の惹起が困難な症例もあった。今後機械の埋め込み、および長期筋体刺激による組織学的、神経生理学的な影響、およびそれによる筋電感知条件、刺激条件を検討するために家兎の外耳介筋をモデルとしたの顔面神経麻痺モデルを最適化した。
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Research Products
(8 results)