2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390455
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
貴志 和生 Keio University, 医学部, 講師 (40224919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 龍夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40095633)
久保田 義顕 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50348687)
勝部 憲一 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (20233760)
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Keywords | 皮膚 / 再生 / 付属器 / 細胞 |
Research Abstract |
胎仔の真皮細胞と、表皮細胞をscid mouose背部に混合移植すると、皮膚付属器を伴った完全な皮膚が再生する。胎生期に見られた真皮細胞の皮膚再生能は、成獣真皮細胞用いると効率が悪くなる。しかしその一方で、成獣皮膚からも多分化能を有するskin derived precursor cellが培養できるという報告に見られるように、数は少ないながらも成獣真皮に皮膚を再生させうる幹細胞が残存していると考えられる。この真皮の細胞を“再生細胞"と呼ぶことにする。平成20年度は胎生17日以降、新生児、出生後1週、2週、4週、8週のマウス皮膚から真皮細胞と筋膜細胞を採取し表皮細胞と混合移植を行い、その際の再生細胞の局在、全細胞に対する割合を免疫染色で確認するとともに、scid mouse背部皮膚全層欠損創への表皮真皮混合移植モデルを用いて皮膚再生能の相関性を調べた。その結果、胎仔の真皮細胞に相当する細胞は減少したが、成獣においても存在した。真皮と筋膜ではどの週令数でも、真皮の方が優位に再生細胞が多く存在した。週令数が増加するとともにscid mouse皮膚全層欠損創への混合移植による皮膚付属器の再生率は減少した。 成獣皮膚での再生細胞と思われる細胞を確認した後、MACSを用いて再生細胞と思われる細胞の分離を行った。分離後に、同様にscid mouse背部皮膚で皮膚の再構築試みた。一部で、毛包形成が認められたが、その数は少なく得られる細胞数が少ないこと、MACS操作中の細胞のダメージ等が考えられた。
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