2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19390462
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
大島 勇人 Niigata University, 医歯学系, 教授 (70251824)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 邦子 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80213693)
本田 雅規 日本大学, 歯学部, 専任講師 (70361623)
依田 浩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60293213)
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Keywords | 組織幹細胞 / BrdU / 象牙芽細胞 / 歯髄 / 歯の再植 / 歯の移植 / ニッチ / マウス |
Research Abstract |
【目的】胎生期ラベリング法によりマウス歯髄組織幹細胞をブロモデオキシウリジン(BrdU)によりラベルし、歯の発生過程での歯髄におけるBrdU label-retaining cells (LRCs)の局在と細胞の増殖と分化との関係ならびに再植・移植実験によりLRCsの分化能を免疫細胞化学的に検索した。 【方法】妊娠後期ICRマウスに3~4日間BrdUを腹腔内投与し、生後1日~5週齢まで経時的に仔マウスをアルデヒド系固定液で灌流固定し、EDTA脱灰後、パラフィン切片を作製し、抗ネスチン、および抗BrdU抗体を用いた免疫染色を行い、細胞の増殖と分化との関係を検索した。さらに、3週齢マウスの臼歯歯髄を摘出し、STRO-1、CD146陽性細胞とLRCsとの関係を共焦点レーザー顕微鏡にて検索した。さらに、ラベルマウスの歯の再植、ラベルマウスと非ラベルマウス間での移植実験を行い、LRCsの分化能について検索した。 【結果および考察】生後1日では強くラベルされた歯髄組織幹細胞と思われるLRCsが歯髄全体に多く存在したが、歯の発育の進行に伴い急激に減少し、生後2~5週では歯髄中央部血管周囲に密に分布していた。一方、一時的増幅細胞と思われる顆粒状に染色されたLRCsは、生後1日から5週まで徐々に増加傾向を示したものの有意な変化はなかった。さらに、摘出歯髄では、強くラベルされたLRCsに間葉系幹細胞マーカであるSTRO-1、CD146との共陽性が多く確認され、それらは歯髄中央部血管周囲に密に局在していたことから、同部に歯髄組織幹細胞ニッチの存在が示唆された。また、歯の再植・移植後にLRCsが象牙芽細胞に分化することも明らかとなった。
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Research Products
(6 results)