2008 Fiscal Year Annual Research Report
象牙芽細胞突起形成と象牙質形成のための細胞環境の解明
Project/Area Number |
19390466
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
原田 英光 Iwate Medical University, 歯学部, 教授 (70271210)
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Keywords | 象牙芽細胞 / RECK / 歯胚発生 / slice culture / real time imaging |
Research Abstract |
(目的)1)細胞外マトリックスの変化,細胞骨格の変化,細胞の動きについてイメージングの構築。2)細胞突起形成のメカニズムを明らかにする.3)象牙芽細胞分化に必要な分化シグナルの解明。4)歯の組織再生の基盤技術の開発。(本年度の研究成果)1)象牙芽細胞分化を観察する系として歯乳頭由来nestin(象牙芽細胞の中間系フィラメント)発現細胞株を樹立した。この細胞株を用いてアクチンの発現とRhoの発現の関連性と象牙芽細胞突起形成について検討を行っている。さらに,DSPプロモーター+LacZ-TGマウスからとHSP(今回の研究で象牙芽細胞の分化と共に転写活性が上がることを見いだした)プロモーター+ルシフェラーゼ-TGマウスからの象牙芽細胞株の樹立を行っており,効果的な分化誘導条件,DSP発現誘導条件を検討する系を構築しつつある。また,この細胞殊とE13のマウス歯胚上皮との組み合わせで歯を再生させる可能性を検討中である。2)GFPマウスを用いたスライス器官培養によって象牙細胞突起形成の初期をリアルタイムでイメージングすることに成功した。 このGFPマウスは,アクチンプロモーターを用いたGFP発現マウスで,象牙芽細胞突起形成とアクチンタンパクのmRNA転写活性との間に関連性が示唆する結果が得られたので,現在そのGFP発現の詳細やアクチンの発現とRhoとの関連を調べている。しかし,スライスした状態で長期間培養する条件は見いだせず,完全な突起形成過程まで観察する実験系しては構築できていない。現在,長期培養の条件について検討を加えている。3)RECKは,マトリックスメタロプロテアーゼの抑制因子として発見されたタンパク質で,象牙芽細胞に発現することを昨年度見いだした。RECKのsiRNAを用いて上声の細胞株による突起形成の抑制の実験系を現在構築中である。
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Research Products
(5 results)